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◆富士フイルムグローバルグラフィックシステムズ SUPERIA ZD-II+Eco & Fast Printing導入事例――大和美術印刷株式会社 輪転機での大幅な損紙削減、人員配置の最適化が実現 きめ細かい現場改善サポートでオペレーターの意識にも変化

  姫路市に本社を構える大和美術印刷株式会社(本社:兵庫県姫路市網干区新在家1275、代表取締役:篠田直宏氏)は、20188月から、オフセット輪転機で富士フイルムの高耐刷完全無処理CTPプレート『SUPERIA ZD-II』を活用し、損紙削減などの効果を挙げている。また、ZD-II導入にあたっては、印刷現場改善ソリューション『Eco & Fast Printing』により、輪転機の診断・分析、コンディション調整なども行なった。これらの導入経緯や具体的なメリットについて、工場長の木南清志氏に伺った。

  

■省資源化・コスト削減・働き方改革が3大課題
 大和美術印刷は1963年、大和産業株式会社を母体とする大和グループの一員として姫路市内で創業。当時、姫路を含む播磨地域ではマッチ産業が盛んで、同社はマッチ箱のラベル印刷から事業をスタートさせた。その後、市場環境の変化にいち早く対応し、チラシやカタログ類の印刷、各種POPの制作などへと事業領域を拡大。2014年からは軟包装の分野にも進出し、独自の企画商品として、飲料水やお米などのパッケージにオリジナルデザインを施した『販促水』『販促米』『販促麺』の販売を開始。新しいパッケージの活用提案として注目を集めている。
 印刷設備としては、枚葉・輪転のオフセット印刷機と、POD、インクジェットプリンターなどのデジタルプレスを保有。オフセット印刷部門では近年、省資源化・コスト削減・働き方改革を重点的に推進している。CTPの無処理化に踏み切った背景には、こうした社内環境改善に向けた取り組みがあった。

  
      木南工場長
 「社長の意向として、刷版部門を無人化し、その人員を他の部門に振り分けたいという考えが以前からありました。そこで、第一段階としてまずCTPの無処理化を進めることにしたのです」(木南工場長)

  そんな同社に対しFFGSは、工場内の改善活動のサポートとしてEco & Fast Printingを実施し、印刷機側で無処理化の効果を最大限に引き出すための環境づくりを行なったうえでSUPERIA ZD-IIを導入することを提案した。

「当工場ではB縦半裁4色両面輪転機2台と、H-UV機を含む枚葉機3台を運用しています。その中の輪転機1台について、昨年8月からEco & Fast Printingによる診断と分析をお願いしました」(木南工場長)

 FFGSのプリンティングアドバイザーが現場に入り、輪転機の状態を診断。まず印刷品質に関わる項目を入念にチェック。さらに、各種ローラーの状態や水・インキバランス、湿し水の状態、印刷機全体のメンテナンス状況などを詳細に確認していった。その結果をレポートにまとめ、印刷機オペレーターを対象に勉強会を実施して改善のポイントを解説した。

「診断の結果、インキローラーにグレーズの堆積が見られたので、グレーズ除去をメンテナンスに取り入れました。これと平行して給水ローラー部の親水化処理を行うようにしました。また、水舟の水温も目安の温度より若干高いことがわかり、最適な水温に調整しました。これにより冷却装置の濁りも抑えられています。さらに、日常の機械メンテナンスについても、より効果的な手順を懇切丁寧に教えていただきました。オペレーターたちは、こうした指摘やアドバイスに真剣に耳を傾け、すぐに実践に移していました。もともと現場の意識は高かったのですが、Eco & Fast Printingによって、現場の意識がさらに変わったように感じました」(木南工場長)

 
 
           CTPの完全無処理化は働き方改革にも寄与している

3カ月のテストで、目標を上回る約20%の損紙削減を達成

 Eco & Fast Printingで輪転機のコンディションを整えると同時に、SUPERIA ZD-IIのテストも開始した。そこでは、重要課題の一つである省資源化、とりわけ損紙削減にどれだけ寄与するかがポイントとなったが、木南工場長はその効果についてこう語る。

3カ月のテスト期間で、平均損紙率から約20%という目標値以上の損紙削減を達成できました。オペレーターからは、刷版の保水性がいいことから以前より水が絞れるようになったという報告を聞いています。また、Eco & Fast Printingによって印刷機の状態を良好に保てることで、過乳化が抑えられストップ汚れの解消につながったほか、スタートのインキ払いが早くなり、刷りやすくなったという報告も受けました。これらの結果として、損紙を大幅に減らすことができたのだと考えています」

 このテスト結果が決め手となり、同社はSUPERIA ZD-IIの本格導入を決定した。

 木南工場長は、CTPの無処理化によって、損紙削減のほかにも大きな効果が挙がっていると述べる。

「自現機がなくなったことでさまざまなメリットが生まれましたが、その一つが、以前から進めてきた働き方改革がさらに前進したことです。これまで、刷版部門の担当は3名の体制でしたが、自現機メンテナンスなどの作業がなくなったため、実質的な刷版担当者は無人となり、刷版部として独立していた部署をプリプレス部に統合しました。さらに、刷版の出力は印刷部門の担当者も行なえるようにするなど、より柔軟な人員活用が可能になっています。プリプレスから印刷までの工程全体で、作業の標準化・効率化が図れました


  
          Eco&Fast Printingの実施により、万全の状態でSUPERIA ZD-Ⅱの運用を開始

■現場改善サポートとZD-IIの相乗効果を実感

 SUPERIA ZD-IIの導入から約1年。Eco & Fast Printingとの相乗による省資源効果がより明確に表われている。2台の輪転機について毎月損紙率(実ヤレ率)を集計したところ、直近8月度は、各輪転機の仕事量が若干異なるので一概には言えないものの、他の無処理版を使用している輪転機で実刷り出しロス平均と比べ、SUPERIA ZD-II使用の輪転機では約30%ヤレ率を削減できたという結果になった。この成果について木南工場長は、Eco & Fast Printingで印刷現場の現状分析から改善までを丁寧に行なったうえで完全無処理版の導入を進めるというFFGSならではのサポートが功を奏していると評価する。

FFGSさんは印刷の上流から下流まですべての工程についての知見があり、新しい製品の導入に際しても的確な提案やサポートをいただけるので、非常に心強いですね。今後も、勉強会などを通じて、現場で役立つ情報やノウハウをご提供いただき、課題解決をさまざまな面からサポートしていただければと思います」(木南工場長)

 

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