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◆SUPERIA ZD-II 導入事例――株式会社ネッツ 期待以上の省力化効果により、人員配置の最適化が実現 オペレーターの意識改革など、品質管理面でも大きなメリット

 愛知県の総合印刷会社、株式会社ネッツ(本社:愛知県半田市潮干町1-23、代表取締役:榊原 研氏)は、20199月、CTPセッターの更新を機に、富士フイルムの完全無処理CTPプレート『SUPERIA ZD-II』を導入し、作業の省力化や品質の安定化、コスト削減などの効果を挙げている。導入を決めた経緯や、プレート性能に対する評価などについて話を伺った。

 
  

   
  
左から、代表取締役・榊原研氏、取締役営業部長・西川高志氏、オフリン課課長・新海孝宏氏、プリプレス課・ 
  福本渉氏


■導入の判断は「オペレーター・ファースト」で

 ネッツは1949年に「誠進堂印刷所」として創業し、活版印刷からスタート。1952年からオフセット印刷へとシフトし、一貫して商業印刷を軸に事業を展開してきた。現在は本社・第一工場にオフセット輪転機3台、第二工場に枚葉UV1台と中綴じライン5本、各種折機械5台を備え、情報誌やフリーペーパー、製品カタログなどをメインに手がけている。

 3年ほど前からは、印刷事業と併行して人材事業にも力を入れている。2018年にはフィリピンのセブ島に技能実習生向けの日本語学校『まごころ日本語学校』を創設。日本語に精通した現地スタッフの協力を得て、日本語はもちろん、日本の文化や習慣なども含めた教育を行ない、現在では多くの優れた人材を輩出している。

 何事においても既成の概念にとらわれることなく、新しい分野に積極的に挑戦する同社は、本業である印刷事業においても、業界の流れを的確に読み、さまざまな視点から現場改革を進めている。CTPの完全無処理化も、その一環である。

「無処理化は何年か前から検討していましたが、ちょうどCTPセッターの更新時期が近づいていたため、そのタイミングで切り替えようと考え、昨年の春頃から、無処理プレートを導入されている印刷会社さんの工場を見学させていただくなど、情報収集を進めてきました。ただ、正直なところ、実際にテストを始めるまでは、汚れや耐キズ性、耐刷性など、若干の懸念点がありました。現場も同じような不安を持っていたようです」(西川取締役)

 同社では、新たな生産設備や資材を導入する際、「オペレーター・ファースト」の考え方で製品の選定を行なう。今回の無処理プレート導入においても、西川取締役は「現場のオペレーターが納得したうえで使えること」を優先的に考えた。現場で使いにくい部分はないか。期待するメリットは得られるのか。テスト運用で検証を進めていく中、導入を決断する大きなポイントになったのが、FFGSの技術サポートだったという。

「何か疑問があったときに、すぐに答えを出してくれる。予期せぬ現象が起きたときも、迅速に解決できる。これはオペレーターにとって非常に大きな安心感になります。FFGSさんは、無処理プレートに関して多くの情報やノウハウが豊富なのはもちろん、プリプレスだけでなくプレスやポストプレスの知見もお持ちですから、運用中に何かトラブルが起きた際にも的確に対応していただけると感じました。この安心感、信頼性の高さが、導入の最大の決め手ですね」(西川取締役)

 

■現像起因のトラブルがなくなり、“プリンター感覚で”プレート出力

 20199月、CTPセッターの更新と同時に、完全無処理化を達成。当初は、SUPERIA ZD-IIと他社無処理プレートを併用する形で運用をスタートした。無処理化のメリットについて、プリプレス課の福本渉氏はこう話す。

自現機のメンテナンスや現像液管理、廃液処理が一切なくなったことで、現場の負担は大幅に軽減されました。現像工程が原因と見られる汚れの発生もなくなっています。極端な言い方をすれば、プリンター感覚でプレートを出力できるようになっており、現場としては非常にありがたいですね」

 コスト面のメリットも大きく、薬品の購入費用、廃液処理費用、自現機の稼働に伴う電気代などがすべてゼロに。加えて、刷版工程の工数が減った分、より柔軟な人員配置が可能になったことも、会社としてのメリットになっている。

「無処理化による刷版工程の省力化効果は予想以上でした。刷版専任のオペレーターを置く必要がなくなったため、DTPオペレーターが刷版担当を兼任する形でも運用でき、作業分担の最適化が図れています」(西川取締役)

 一方、印刷工程ではSUPERIA ZD-IIをどう評価しているのだろうか。先述の通り、同社はオフ輪3台とLED-UVの枚葉機1台を運用しているが、導入前、とくにオフ輪の現場では、機上現像に対する不安や、耐刷性への懸念があったという。しかし、オフリン課の新海孝宏課長は「実際には何ら問題なく運用できている」と語る。

「機上現像に関しては、刷り出しの際の水の調整などに不安を感じていたのですが、FFGSさんのアドバイスにより最適な水量を把握できたため、実運用では安定して印刷できています。耐刷性についても、導入から半年以上経ちますが、問題になるようなことは一切ありません

 また、西川取締役は、枚葉機におけるUV適性についても満足のいく水準にあると評価する。

「枚葉機では、当初から有処理プレートと同様の感覚で運用でき、切り替えもスムーズに進みました。現場からは、『他社の無処理プレートに比べて耐薬品性が高く、キズにも強いので扱いやすい』という声を聞いています

 さらに、印刷現場では意外な効果も出ているという。

「無処理プレートの場合、安定した機上現像のために、印刷機も日常のメンテナンスがより重要になりますが、それによって現場の負荷が増えるかというとそうではなく、印刷機のコンディションが把握しやすくなるというメリットにつながっています。ちょっとした変化にも気づきやすくなる。そのため、印刷機の調整や日常メンテナンスに対するオペレーターの意識も変わってきたと感じています」(西川取締役)

 
 

大幅な省力化により、専任オペレーターが不要に。取り扱い性についても現場の評価は高い。

■現場での評価を踏まえ、ZD-IIに統一

 プリプレス部門、印刷部門ともに、SUPERIA ZD-IIに対するオペレーターの評価は高く、経営的観点から見ても、省力化による人員配置の最適化、現像に関わるコストの削減、環境負荷の低減など、明確な効果が得られている。こうしたことから、同社は今年3月、CTPプレートをSUPERIA ZD-IIに一本化した。

「プレート自体の性能に対する信頼感ももちろんですが、やはりFFGSの営業・技術スタッフの親身な対応による安心感も、私どもにとっては非常に重要な要素です。これからも引き続き、現場改善に役立つ提案やアドバイスなど、知見を活かしたサポートをお願いしたいですね」(西川取締役)

 同社は今後も、市場の変化を見極めながら生産工程のさらなる効率化・省力化を進め、印刷事業の成長を目指していく考えだ。最後に榊原社長は、経営展望について次のように語った。

「今回の新型コロナウィルスのパニックをきっかけとして、働き方や暮らし方が大きく変わろうとしています。日々の仕事においてはテレワークが推進され、リモートでのやり取りはさらに広まっていくでしょう。私は、こんな状況だからこそ、紙に印刷されたもの、紙のテキストがますます重要になってくると考えています。私たちに変わる勇気さえあれば、印刷の未来を悲観する必要はないと思います。当社では、持てる技術や設備を最大限に活かしながら、印刷の仕事にこれまで以上に邁進していきます」(榊原社長)

 

 

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