ニュースリリース

2024.07.05

◆富士フイルムグラフィックソリューションズ   Revoria PressEC1100導入事例:株式会社ソウブン・ドットコム 導入の決め手はFFGSの分析力と提案力 Revoria Pressの活用で生産効率の向上・新規JOBの獲得・働き方改革を

  

    株式会社ソウブン・ドットコム(本社:東京都荒川区西尾久
7-12-16、代表取締役社長:木村崇義氏)は、202312月に富士フイルムのフルカラープロダクションプリンター『Revoria Press EC1100』(以下EC1100)を導入し、1,500部以下の小ロット多品種生産に特化した生産ラインの構築を進めている。EC1100導入の背景や目的、導入効果や今後の展開などについて、木村社長に伺った。

 

  代表取締役社長 木村 崇 氏



■会員数
1,500人以下の学会を最新のITシステムを活用して総合的に支援

 

ソウブン・ドットコムは、“学術団体・研究団体を印刷で支援すること”を目的に1939年(昭和14年)に創業、1956年(昭和31年)に設立された。創業当時から顧客は学術団体・研究団体が100%であり、学会で必要とされるコト・モノについては知り尽くしていると言っても過言ではなく、現在多数の学会をトータルにサポートしている。

木村社長は大学卒業後に凸版印刷へ入社し、プロモーション領域の営業を担当。その後20174月に創文印刷工業(当時)へCOOとして入社し、202110月に代表取締役社長兼CEOへ就任した。この間、20224には創文印刷工業から「ソウブン・ドットコム」に社名を変更した。「今はWebAIITと言われていますが、印刷が大好きな私から見ると、印刷会社は元祖IT企業なんです。これを分かりやすく示すために『ソウブン・ドットコム』に社名変更しました」(木村社長)

社名変更した際、あわせて経営理念・パーパスも再定義し、事業領域も拡大した。創業当時から、同社は最先端の“IT印刷技術”で学会を支援してきたが、これを踏まえて今の最先端のITを活用し、『学会誌・学術雑誌・論文誌の編集、組版・印刷・製本・発送』『学会事務局支援』『学術大会イベント(カンファレンスやシンポジウムなど)運営支援』『ホームページ制作』という4つの事業を軸に、学会を総合的に支援できるようにサービスを拡充した。「少子化・人口減少と、研究内容の細分化により、会員数2000名未満の団体だけで、全団体数の80%超を占めます(日本学術会議が指定する協力学術研究団体を対象にした場合)。当社の顧客であるこれら中小規模の学会は、事務局員の確保も難しくなっているため、印刷に限らず幅広い支援を必要としていると感じ、事業を拡げてきました」(木村社長)

 

■印刷品質とFFGSの分析力・提案力を評価して、EC1100を導入

 

学会で必要となる学会誌などの部数は、通常その会員数以下である。ソウブン・ドットコムは会員数1,500名以下の学術団体を主要な顧客としていることから、木村社長は入社当初から、小ロット多品種ニーズに対応した「1,500部以下に特化した生産ライン」をつくることを考えていた。また、働き方改革も進めており、女性が活躍できる職場づくりや先を見据えた高齢化社会への対応なども含めて、設備を整えていくことを目指していた。「オフセット印刷を中心としていた頃の工場は、機械を動かせるメンバーが限られていたため、そのメンバーが休暇を取りにくくなってしまうなど、必ずしも社員に優しい環境にはなっていませんでした。その解決策としても生産環境を変えることは必須だと考えていました」(木村社長)


ソウブン・ドットコムは、EC1100導入前から一部の仕事にデジタル印刷機を採用していたが、前述の目的にあった生産ラインを実現するため、2年ほど前から本格的にデジタル機を“生産機”として活用する検討を始めた。デジタル印刷機の選定にあたり重要視したことについて、木村社長はこう語る。「デジタル印刷機を比較検討するという以前に、これからずっとお付き合いする会社を選ぶという感覚の方が大きかったですね。分析力・提案力の高い会社さんを選びたいと考えていました。導入後も運用しながら相談にのってもらえるかどうか、そこに的確にお答えいただけるかどうかを考えて選定させてもらいました」(木村社長)。当時、同社ではオフセット8割・デジタル2割という比率で印刷していたが、“それをデジタル印刷100%に変えたときにどんな結果になるか?”をテーマに、具体的なデータを提示して5社に分析を依頼したという。「実際に試算結果を提出してくださったのは3社でした。その中でFFGSさんの分析シートは特に印象的でしたね。コンパクトにまとめられていて、フォーマットも分かりやすく、分析結果も説得力のあるものでした。さすがだなと思いました」(木村社長)

続いて、この3社のデジタル印刷機の印刷品質を比較・検討した。その際、社内の選定チームに加えて、顧客にも各デジタル機で印刷した見本をお見せして品質を評価していただいた。そこで高い評価を得たのはEC1100だったという。「学会誌には写真もたくさん使われるので、画像の再現性は慎重に比較しました。社内で一番良いと評価され、また顧客からOKをいただける割合が高かったのがEC1100でしたね」(木村社長) 

顧客には、オフセット機からデジタル機に切り替えることも説明しながら品質評価をしていただいたが、“この仕上がりで十分”といったコメントもあるほどだったという。「90%以上のお客様に、デジタル印刷機に切り替えることをご納得いただけました。用紙代が値上がりしていることもあり、予備紙が少なくなることにメリットを感じたお客様もいらっしゃいました。」(木村社長)。こうしたプロセスを経て、ソウブン・ドットコムはEC1100を選定、202312月に導入した。

 

■小ロットJOBの置き換えを順調に進めながら、働き方改革も実現

 

1,500部以下の新しい生産ラインは順調に運用をスタートし、導入2ヶ月目の(2024年)1月には月産約23万枚、繁忙期であったその翌月(2月)は月産約41万枚を達成した。「今のところ、想定していた生産量からかなり上振れしています。」(木村社長)試算していたよりも多くのJOBをオフセットからEC1100に振り分けられていることになるが、その理由の一つがマシンを扱える人材が多いことだという。「EC1100は操作が簡単で使いやすく、導入時の勉強会でオペレーションを身に付けたスタッフが、どんどん他のスタッフに指導してくれているんです。DTPを担当している女性メンバーもEC1100で出力までできるようになっています」(木村社長)

もう一つの理由は生産ラインがシンプルになったこと。EC1100で印刷したものをそのまま無線綴じ機にかけられるようになったため、これまで必要だった「丁合・折り」の工程が不要になった。また、EC1100と同時に、操作性の良い新しい無線綴じ機も導入したため、2月の繁忙期はDTP担当者が出力までを行ない、工場のメンバーが全員、製本や封入などに入るという布陣を組むことができたため、オフセットJOBの置き換えを大きく進めることができた。

また同社は“フレックス制”や “ノー残業”といった勤務体制を採用しているため、チームワークで時間内に仕事を終わらせることが求められるが、EC1100は、この取り組みにおいても大きく貢献しているという。

EC1100を扱えるスタッフが増え、多能工化が進みましたので、女性も含めて工場内での人員ローテーション・作業分担が非常に楽になりました」(木村社長)

 
  

FFGSの分析力・サポート力を活かして、更に売り上げを伸ばす生産ラインを構築する

 

学術団体を顧客とする同社も、3月が繁忙期になり印刷需要が大きく増えている。この繁忙期は週末も生産に充てないと追いつかず、回しきれない仕事は外部に委託することもあるという。また、デジタル機も定期的なメンテナンスを行なっているため、そのスケジュールの組み方も重要になってくる。「FFGSさんとは定期的にミーティングを行なわせてもらっていて、導入前同様、工場の生産性を上げるためのアドバイスをもらっています。FFGSさんが蓄積しているEC1100の稼働データを分析した結果を繁忙期の生産計画と組み合わせることで、適切なメンテナンスを実施しながら、繁忙期でも社内で全て回せるような体制づくりができるのではないかと思っています」(木村社長)

さらに木村社長は生産の効率化だけでなく、売上げの拡大にもEC1100を活用すべく、新たなサービスをスタートさせている。例えば、“イベントで必要な部数だけをつくる”とか“イベント終了後に追加で欲しい”といった、これまで獲得できていない印刷ニーズに対応すべく、オフセットでは難しい小回りの利くサービスも積極的に提案を進めている。

  

木村社長は、まだまだ売上・利益を伸ばしていくことができると話す。「当社は1,500名以下の学会に特化したビジネスを展開していますが、まだリーチできていない学会も多くありますし、イベント運営だけなど、一部の仕事のみの受注にとどまっている学会も少なくありません。生産基盤がしっかりしたうえで、新しい提案を進めていけば、当社独自のノウハウには自信がありますので、仕事を広げていくことができると考えています」

 そしてFFGSへの期待についても語っていただいた。「やはり分析力と提案力ですね。既に全国で多くの印刷会社のJOBの分析を実施していると伺いました。そのデータの蓄積、データ量がこれからは非常に重要になります。FFGSさんには、そのリアルなデータを元に当社の状況を分析して提案いただけることを期待しています。今後更に高齢化も進んでいきますので、デジタル化やインラインでの自動化など、FFGSさんにも相談しながら生産環境を整え、社員全員が活躍できる会社に進化させていきたいと考えています。(木村社長)

 

 

 

 

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