ニュースリリース

2024.03.01

◆モリサワ 「UDデジタル教科書体」開発担当者の高田裕美氏が第23回「佐藤敬之輔賞」個人部門を受賞

株式会社モリサワ(代表取締役社長:森澤彰彦 本社:大阪市浪速区敷津東2-6-25Tel:06-6649-2151 代表、以下モリサワ)が提供する「UDデジタル教科書体」などの開発を担当した書体デザイナー高田裕美氏が、NPO法人日本タイポグラフィ協会による第23回佐藤敬之輔賞(個人部門)を受賞した。

佐藤敬之輔賞は、タイポグラフィに関する革新的な提言、研究発表、デザイン教育などで活躍された佐藤敬之輔氏を賞名とし設置された賞で、タイポグラフィの分野で活動する個人・団体に贈られるもので、今回受賞した高田裕美氏は、今年で書体メーカーでの業界歴が40年目となる。長年の書体デザイナーとしての経験を活かし、子どもたちの学びを支援するUD(ユニバーサルデザイン)フォントの開発と普及に貢献したことなどが評価された。


   


   高田氏は株式会社タイプバンク(以下タイプバンク)において、師事したタイプディレクター 林隆男氏の書体制作の精神を受け継ぎながら、当時のビットマップフォントデザインをはじめ、その時代に求められる数々の新しい書体開発に取り組んだ。「タイポス」のデジタル化や「TBUD書体シリーズ」などのリリースに尽力したほか、ロービジョン研究の第一人者である慶應義塾大学 中野泰志教授との出会いから、現場のヒアリングをもとに、約8年の歳月をかけて「UDデジタル教科書体」を開発した。

UDデジタル教科書体」は、学習指導要領に準拠し、書き方の方向や点・ハライの形状を保ちながらも太さの強弱を抑え、ロービジョン(弱視)、ディスレクシア(読み書き障害)に配慮したデザインで、読みやすさについてのエビデンスも取得している書体である。「UDデジタル教科書体」と、「TBUD書体シリーズ」をもとにした「BIZ UD明朝/ゴシック」は、2017年の「Windows 10 Fall Creators Update」以降のWindows OSに標準搭載されたことから、教育現場やビジネスシーンなどで幅広く活用されている。

2017年の吸収合併により、タイプバンクからモリサワへ移籍した後も、高田氏は未来を担う子どもたちの学びに即した書体の普及活動を行っている。ロービジョン、ディスレクシアや視覚過敏、視覚認知の困難といった、人によって異なるさまざまな特性と、それに伴う多様な読みやすさという社会的課題に焦点を当て、フォントや組版に配慮することの大切さを、執筆や講演活動などを通じて紹介してきた。これからも、UDを実現する一歩として、読み書きに困難を抱える子どもたちの学びを支援していくとのことだ。

 

高田裕美の受賞コメント

今回は「佐藤敬之輔賞」に選んでいただき、ありがとうございました。大変光栄であるとともに、私が業界に入るきっかけになった林隆男氏や歴代のタイプバンクメンバーと一緒にいただいたようで、感慨深く感じています。タイプバンクでの仕事と、林氏の妥協を許さないデザインへの姿勢が、今の私の礎となっています。

これを励みに、これからも情報格差のない社会を目指し、フォントや組版の研究に取り組み、デザインの力で社会から障害を減らせるよう邁進していきたいと思います。

 

プロフィール

高田裕美氏(たかたゆみ)

女子美術大学短期大学グラフィックデザイン科卒業後、ビットマップフォントの草分けである林隆男氏が設立したタイプバンクに入社。書体デザイナーとしてさまざまな分野のフォントの企画・制作を手掛ける。2017年 モリサワに吸収合併後、書体の重要性や役割を普及すべく、教育現場と共にUDフォントを活用した教材配信、講演やワークショップ、教育系の雑誌や学会誌への執筆、取材対応など広く活動中。23年に初の著書「奇跡のフォント」を時事通信社より出版。

 

UDデジタル教科書体の詳細は以下より

https://www.morisawa.co.jp/topic/upg201802/

 

20244月発行の「日本タイポグラフィ年鑑2024」に特集として、受賞者の業績内容が掲載されます。

(発行:PIE International 編集:NPO法人日本タイポグラフィ協会)

 

●同件に関する問い合わせ

 株式会社モリサワ コーポレート・ブランディング部 広報宣伝課 

 E-mailpr@morisawa.co.jp

SNSでも最新情報を公開している

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Facebook@MorisawaJapan

 

※記載されている内容は、予告なく変更する場合がある。

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2024.02.29

◆モリサワ  英語インターフェースに対応したシンガポール向けMorisawa Fontsサービスサイトを公開、新規購入10%OFFキャンペーンを実施

    株式会社モリサワ(代表取締役社長:森澤彰彦 本社:大阪市浪速区敷津東2-6-25Tel:06-6649-2151代表、以下モリサワ)は、2024229日より、英語対応のインターフェースを実装したサービスサイトを公開し、シンガポールに向けてフォントサブスクリプションサービス「Morisawa Fonts」の提供を開始した。531日までの期間中、新規で購入するユーザーを対象とした10%OFFキャンペーンを実施する。
 Morisawa Fontsは、日本語はもちろん世界各国の言語に対応する書体など、バラエティ豊かな2,000書体以上が使い放題のフォントサブスクリプションサービスである。この度のシンガポールでのサービス提供開始により、シンガポールに拠点を持つ企業の方や、現地在住のデザイナーとの統一されたフォント環境が実現し、より効率的なクリエイティブワークとグローバル化が進むコミュニケーションを支えている。

Morisawa Fontsサービスサイト(英語)はこちら

https://en.morisawafonts.com/


■新規ご購入10%OFFキャンペーン

サービス開始を記念し、シンガポールにて利用しているユーザーに向けて、対象期間中10%OFF

購入できるキャンペーンを実施する。

◆キャンペーン期間

2024229日(木)〜531日(金)23:59(日本時間)

◆利用方法

購入のショッピングカート画面にて、クーポンコード[SGP10]を入力することでキャンペーンの金額が適用される。

※シンガポールから英語のサービスサイトを通じて購入したユーザーを対象としたキャンペーン。

 日本国内向けのMorisawa Fontsは割引キャンペーンの対象外である。

※購入後の適用はできないので注意を。

購入方法の詳細はこちら

https://en.morisawafonts.com/guide/


Morisawa Fotns
について

2,000書体以上が使えるモリサワのフォントサブスクリプションサービスである。「文字とつながる。世界がひろがる。」をタグラインに、定番書体からデザイン書体までプランに収録されたすべてのフォントを、デバイスに依存しないユーザー単位のライセンスで利用することができる。フォント管理はもちろん、契約手続きもオンラインで完結でき、場所を選ばない新時代のワークスタイルをサポートしている。

Morisawa Fontsサービスサイト(日本国内向け)はこちら

https://morisawafonts.com/

 

●本件に関する問い合わせ先

 株式会社モリサワ Morisawa Fonts 海外製品担当  

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2024.02.20

◆モリサワ  「タイプデザインコンペティション 2024」公式サイトをリニューアル、実施スケジュールと概要を発表

 株式会社モリサワ(代表取締役社長:森澤彰彦、本社:大阪市浪速区敷津東2-6-25 Tel:06-6649-2151代表、以下モリサワ)は、このほど、今年開催する「モリサワ タイプデザインコンペティション 2024Morisawa Type Design Competition 2024、以下タイプデザインコンペティション)」の公式サイトをリニューアルし、コンペティション概要について発表した。
 タイプデザインコンペティションは、書体デザインのアワードです。前身となる「モリサワ賞 国際タイプフェイスコンテスト」(1984年)以来、40年にわたって書体デザイナーの発掘とデザインを発信する機会の創造に取り組んでいる。前回(2019年)は世界53の国や地域から、応募総数813点(和文部門258点、欧文部門555点)の作品が寄せられた。
 2024年の開催では、従来の「和文部門」「欧文部門」に加えて、新たに「簡体字部門」「繁体字部門」「ハングル部門」を開設し、中国や韓国など東アジア圏の
化の創造と発展に取り組む予定。
「モリサワ賞」は、第一線で活躍するタイプデザイナーとグラフィックデザイナーが審査にあたり、独創性や審美性を追究した作品に贈られる。Webサイトに作品を公開して実施する「ファン投票」では、一般の方からの投票で入賞作品が決定する。
 各部門の応募課題と審査員は、今後公式サイトで順次発表していく。タイプデザインコンペティション 2024の応募期間は2024514日から2024829日で、審査会を経た20252月に結果発表を予定している。
「タイプデザインコンペティション 2024」公式サイトはこちら
https://competition.morisawa.co.jp
モリサワ タイプデザインコンペティション 2024
Morisawa Type Design Competition 2024

 

募集部門と賞
●モリサワ賞(和文部門/欧文部門/簡体字部門/繁体字部門/ハングル部門)
入賞者には、表彰状とトロフィー、副賞として次のとおり賞金を授与する。金賞 100万円(各1点)/銀賞 50万円(各1点)/銅賞 30万円(各1点)/佳作 5万円(各5点)
●ファン投票
入賞者には、表彰状とトロフィーを授与する。
得票1位/得票2位(各1点)
応募資格
年齢・国籍・個人・グループを問わず、誰でも何点でも応募できる。
作品受付
2024514日~2024829日(日本時間)

応募要項や各種規定含む応募課題は公式サイトで後日公開する。
エントリーと作品ファイルの提出は公式サイトで受け付ける。
出品料は無料です。
結果発表:20252月(予定)
 
主催:株式会社モリサワ
 
協賛:Occupant Fonts
   字游工房
   Arphic Types
 
今後の追加情報は公式サイトのほか、以下のSNSにて発信します。 「モリサワ タイプデザインコンペティション」公式アカウント
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https://twitter.com/mrswcompetition
公式Instagram  https://www.instagram.com/motc_morisawa/
公式Facebook   https://www.facebook.com/mrswcompetition/

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2024.02.19

◆富士フイルムグラフィックソリューションズ  CMS構築サポート事例――双葉工芸印刷株式会社  高度な品質要求にも確実かつ効率的に応える、新たな色管理体制が実現 損紙・損版などの無駄が激減し、生産効率が大幅に向上。現場の意識も変化

 高品質な販促ツール制作で定評のある双葉工芸印刷株式会社(本社:千葉県市川市堀之内5-21-11、代表取締役社長:水野憲一氏)は、2019年から、富士フイルムグラフィックソリューションズ(FFGS)のサポートのもと、Japan Colorを基準とした色管理体制の再構築を図り、品質の安定化、作業の効率化、さらには現場の意識改革など、さまざまな成果を挙げている。品質にシビアな仕事を数多く手がける同社が、どのような背景から色管理の見直しに着手し、どんな変革を遂げているのか。営業推進部・プリプレス課・CTP課課長の藤井健太郎氏に、今回の取り組みの経緯や現時点での効果について伺った。

 

■一貫した共通基準がなく、色調整に苦労していた

 双葉工芸印刷は、1958年創業の「有明印刷所」を前身とし、60年以上の歴史を持つ印刷会社。「工芸」の名が示す通り、仕上がりの美しさを追求したモノ創りに定評があり、長年培ってきた技術力を武器に、グループ内でも独自の地位を築いている。
 カタログやパンフレット、POP、パッケージ、各種ノベルティなど、販促に関わる印刷物を幅広く手がけるが
、中でも、ユポやPETなどの特殊素材、厚紙への印刷を得意とする。また、印刷物のみならず、デジタルメディアの制作や、イベント・キャンペーンなどの企画運営も含め、企業のプロモーションをトータルにディレクションできることも大きな強みとなっている。

 印刷設備としては、厚紙対応の菊全6UV機(0.9mm厚までの実績あり)と菊全4色の油性機が主力。色校正は、本社と東京事務所に1台ずつ設置された『PRIMOJET』をメインに運用するが、クライアントから本紙を要望される仕事も少なからずあり、その場合は本機校正や平台校正で対応する(平台校正は協力会社に外注)。また、社内確認用のカンプ出力や、厚紙を使った見本制作などには、トナー機の『ApeosPro C650』(202310月にDocuColor 1450GAから切り替え)を使用する。

 
    藤井課長


品質重視の仕事を多く受注し、難易度の高い要望にも真摯に応え続ける双葉工芸印刷。そんな同社が、CMSの再構築に着手したのは2019年のこと。色校正用の新たなシステムとしてPRIMOJETを導入したのをきっかけに、色管理体制全体の見直しも進めることに。藤井課長は、それまで抱えていた課題について、次のように語る。

「従来は印刷部門とCTP部門それぞれ個別に色管理を行なっており、両者の連携がとれていなかったため、社内共通の一貫した管理体制になっていませんでした。さらに言えば、現場と営業、お客さまの間でも、色に対する許容範囲や考え方にバラつきがありました。当社はスポット的な仕事が多く、仕様も1件ごとにまちまちなので、拠り所となる共通基準がないと、なかなか正解にたどりつけない。ですから、お客さまの要望に応えるのに非常に苦労していました」

 Japan Colorをターゲットとした色管理は行なっていたものの、その効果が充分に発揮されない状況だったため、色調整には多大な時間と労力を費やしていたという。

「以前は刷版カーブが45本あり、用紙や印刷機などに応じて、いずれかのカーブを当てて、合わなければ部分的に調整するというケースが多かったのです。そうすると最終的にバランスが崩れてしまい、クレームになってしまうこともありました。お客さまの納得のいく色が、印刷機の調整で出せなければ刷版側で対応するしかないので、カーブを動かして無理やり合わせようとしていたんですね。そのため、版の再出力も多々ありました」(藤井課長)

■色合わせの効率・精度が大きく向上し、工程の後戻りが減少

 2019年にPRIMOJETを導入した段階で、色校正の色安定性は大きく向上し、藤井課長は「安定化のメリットは期待通りだった」と評価するが、色の維持管理方法は従来のままだったことから、徐々に印刷機とのズレが生じてきたため、「工程を跨いだ抜本的な対策が必要と感じた」という。

 そこでまず、主力の菊全6UV機について、色再現の状態を診断した上であらためてJapan Colorをターゲットとして安定化を図り、UV印刷用の標準カーブを設定。2台のPRIMOJETDocuColor 1450GA(当時)の色をそれぞれマッチングさせた。

「最近は短納期対応のためにUV機を使用するケースが多くなっているので、UV印刷のCMSを先行して整備することにしました。油性印刷についても現在、同様のプロセスで進めています」(藤井課長)

 これにより、社内で完結するジョブに関しては、色の安定性・精度が大幅に向上した。PRIMOJETの色が印刷現場にとっての「信頼できる基準」となったことで、オペレーターはより効率的かつ高精度に色を合わせ込めるようになり、工程の後戻りも減少。損紙・損版も大幅に削減できたという。

「お客さまからもPRIMOJETの色は非常に好評で、初校でOKをいただけるケースも少なくありません。また、以前のように『校了の色が本刷りで出せない』ということもなくなり、印刷オペレーターも『色を合わせやすい』と効果を実感しています」(藤井課長)

 また、印刷機の色のブレが抑えられたことで、本機校正の精度・効率も高まったという。

「その効果を最初に実感したのは、年賀ハガキの仕事でした。毎年受注しているもので、さまざまな絵柄があり、トータルではかなりの大部数。しかも、お年玉付き年賀ハガキはいわゆる金券なので、失敗は許されません。以前は本機で初校を出すとかなりの赤字が入り、半数ぐらいの絵柄は本機で再校を出さなければならなかったのですが、CMSによってその修正がかなり減りました。プリプレスの作業時間やコストも大幅に削減でき、納期の短縮にもつながっています」(藤井課長)

 
 

 本社工場の「PRIMOJET」(左)と「Apeospro C650」。基準色の高精度なシミュレー
ションが可能になっている


■協力会社の平台校正でも「自社の基準色」の再現が可能に

 こうして、社内の色環境が整ったことで、自社完結のジョブにおいては生産効率が格段に向上した。しかし、色に関してはもう一つ難題があった。それは、協力会社に外注する平台校正のマッチングだ。

「以前から、平台校正の色が合わずに苦労することが多々あったのですが、今回その対策に踏み切るきっかけとなったのは、ある洋菓子メーカーさんの仕事でした。店舗のディスプレイツールを、3週間ほどで100アイテムほど制作するという超短納期の仕事だったのですが、本紙校正の要望があったため、すべて平台で対応することにしたのです。ただ、これだけの数を従来と同じ環境のまま進めたのでは、色調整に時間がかかり納期に間に合わない。そこでFFGSさんに相談したわけです」(藤井課長)

 協議の結果、双葉工芸印刷の刷版カーブを協力会社のCTPに適用することで、「双葉工芸印刷の基準色を再現できる環境」の実現を目指すことになった。

「この協力会社さんは校正専業の会社なので、本来は1社のためにカーブを動かすことはできないのですが、事情をお話しして、FFGSさんの協力のもと、新たにカーブを一本つくっていただきました。たまたまCTPセッターや刷版、RIPなどの使用機資材が当社と共通していたので、インキは当社から支給するなど、他の条件もできる限り整えた上でトライしてみましょうと」(藤井課長)

 両社にとって異例の策ではあったが、その効果はてきめんに表れた。

「平台校正機は印圧が軽いので色が浅くなる傾向にあり、無理に濃度を乗せるとつぶれてしまうことがありましたが、新しいカーブを当ててからは、濃度感が向上して、中間のメリハリもしっかりと出るようになり、PRIMOJETの色にかなり近づきました」(藤井課長)

 実際、先述の洋菓子メーカーの仕事では、ほとんどのアイテムが「一発校了」だったという。

「いままで、平台の初校でOKをいただくことは皆無だったので、正直、驚きました。PRIMOJETだけでなく平台校正でもお客さまから高い評価をいただけるようになったのは大きな成果ですね。社内の印刷オペレーターも『格段に刷りやすくなった』と評価していました」(藤井課長)

 取材時点では、大手食品メーカーから受注したプロモーションツールの仕事が進行中で、これも平台校正をとる予定だという。藤井課長は「ここでも今回のCMSの成果が出るのではないか」と期待を込める。

「このお客さまの仕事は、タレントさんの写真を使うものも多く、品質にはかなりシビアです。以前は、お客さま立ち会いで校了をいただいても、印刷で微妙に色が合わず、納品後にクレームになることがあったのですが、今後はそれがなくなると思います」

 
 
    主力の菊全6色UV機。色のブレが抑えられたことで、作業効率が向上し、損紙の削減も
図られた


■定期診断を通じて数値管理の考え方が徐々に浸透

 社内のみならず協力会社も含めた「共通色基準に基づくCMS」の構築。その効果は、実際の仕事の中で明確に表れているが、「この環境をいかに維持していくか」も重要な課題だ。そのため同社では、FFGSによる「定期診断サービス」を活用し、年に2回、品質チェックを行なっている。これは、印刷機やプルーファーの色再現の状態を測定し、その分析結果を現場にフィードバックするというものだ。問題点が見つかれば、必要に応じてFFGSの技術スタッフが現場に入りフォローを行なう。

 ただ、藤井課長によると、定期診断の意義が現場に理解されるまでには、しばらく時間がかかったという。

「とくにベテランのスタッフは、自分たちが貫いてきたやり方に強い確信を持っており、新しい数値管理の考え方はなかなか受け入れられませんでした。しかし、定期診断のブランクが空くと色の精度が落ち、診断実施後には再び色が合うようになるということが何度かあり、そんな結果を目の当たりにしたことで、定期診断・数値管理の重要性を肌で感じられるようになってきたようです」

 定期診断は同社にとって、各デバイスの「色の状態」を数値で確認する場であるとともに、日常の色管理や改善の取り組みの効果を理論的に把握する機会にもなっており、これが現場の納得感につながっているという。

「刷版カーブ、ドットゲイン、インキ濃度、網点など、一つひとつ課題を潰していき、その結果を客観的なデータで見せていただくと、『なるほど』と腑に落ちる。その積み重ねで、現場の理解が少しずつ深まっていきました」(藤井課長)

 
 

    数値管理を取り入れたことで作業の標準化が進み、若い人材が育ちやすい環境が整いつつある


印刷現場の意識も変化し、「カーブで直す」発想から脱却

 色基準の策定からデバイス間のマッチング、定期診断まで含め、約4年間にわたり色管理の変革に取り組んできた双葉工芸印刷。現在も継続中ではあるが、これまでの効果について、藤井課長はこう総括する。

「まず、刷り直しや版の再出力といった無駄が大幅に減り、生産効率が上がったこと。そして、品質に厳しいお客さまからのクレームも激減し、当社の色をより高く評価していただけるようになったことが大きいですね。また、色が合わない場合でも、その原因が特定しやすく、効率よく確実に修正が行なえるようになりました。これも生産性アップにつながっています」

 また、現場の意識の変化も重要な成果だと語る。

「色を合わせ込む際、『印刷機側で何とかしてみよう』という意識が以前より強くなったと感じます。これまでは、『印刷ではここまでしか色が出ない』と限界を決めてしまって、その範囲を超えると刷版カーブで対応しようとしていましたが、その考え方から脱却し、カーブに頼らずに合わせられるようになってきました。これは、印刷現場でチェックすべきポイントを今回あらためて学べたことも関係していると思います。インキの乳化など、日々のオペレーションの中で把握できる部分だけでなく、つねに網点を細かく見て、スラーやダブりなども判断できるようになってきたので、そうした印刷機コンディションの調整だけで色の問題が解決するケースも増えてきました」(藤井課長)

 こうしたさまざまな効果を踏まえた上で、藤井課長は今後の課題として「営業のさらなる知識向上が必要」と強調する。

「お客さまの高度な要求に応え続けるには、現場だけでなく営業も、もっと知識やノウハウを身につける必要があると感じています。今回のCMSの再構築によって現場環境は整ってきましたが、たとえば、お客さまから色に関する指摘を受けた際に、原因や対策について根拠を示して、営業が明確に説明できるかどうか。そのための教育が次の課題ですね。FFGSさんにはぜひ、定期診断とセットで営業向けサポートもお願いできればと思っています」(藤井課長)

 長年にわたり培ってきたクライアントとの信頼関係を、さらに強固なものに。そして、「期待を超える品質」を提供するために。双葉工芸印刷の社内変革への挑戦はこれからも続く。

 

2024.02.14

◆モリサワ  Morisawa Fontsが英語に対応したインターフェイスでシンガポールに提供開始

株式会社モリサワ(代表取締役社長:森澤彰彦 本社:大阪市浪速区敷津東2-6-25Tel:06-6649-2151 代表、以下モリサワ)は、2024229日より、シンガポールに向けてフォントサブスクリプションサービス「Morisawa Fonts」の提供を開始する。

2022年にスタートしたMorisawa Fontsは、日本国内向けのサービスを提供してきたが、海外での利用を希望するニーズも多いことから、このほど、英語版のインターフェイスを実装してシンガポールに向けた提供を開始する。日本とほぼ同様の書体ライブラリーが利用できるため、シンガポールにも拠点を持つ企業の方や、現地在住のデザイナーとのクリエイティブワークにおいて、フォントを含んだデータの受け渡しが容易になるほか、便利なフォントコレクション機能を使うことで、より効率的な共同作業が可能になる。

Morisawa Fontsは、国内外を問わず統一されたフォント環境を提供し、国境を越えたクリエイティブワークの実現に貢献していく。

提供開始日:2024229

 
   

Morisawa Fontsについて

2,000書体以上が使えるモリサワのフォントサブスクリプションサービスです。「文字とつながる。世界がひろがる。」をタグラインに、定番書体からデザイン書体までプランに収録されたすべてのフォントを、デバイスに依存しないユーザー単位のライセンスで利用することができる。フォント管理はもちろん、契約手続きもオンラインで完結でき、場所を選ばない新時代のワークスタイルをサポートしている。

 

Morisawa Fontsサービスサイト(日本国内向け)はこちら

https://morisawafonts.com/

 

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 株式会社モリサワ Morisawa Fonts 海外製品担当 

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2024.02.13

◆モリサワ   写研書体のOpenTypeフォント開発で今後100フォントをリリースすることを発表 邦文写真植字機発明100周年を皮切りに

株式会社モリサワ(代表取締役社長:森澤彰彦 本社:大阪市浪速区敷津東2-6-25Tel:06-6649-2151 代表、以下モリサワ)は、20211月に発表(https://www.morisawa.co.jp/about/news/5280)した株式会社写研(代表取締役社長:笠原義隆 本社:東京都豊島区南大塚2-35-2、以下写研)とのOpenTypeフォント開発プロジェクトにおいて、数年内に合計100フォントに及ぶリリースを予定していることを、このほど発表した。

   

まずは、以前に発表(https://www.morisawa.co.jp/about/news/8693)した改刻フォントである「石井明朝・石井明朝オールドスタイルかな」「石井ゴシック」の13フォントと、写研のバリエーション豊かな見出し書体群を「写研クラシックス」としてOpenType化した30フォント、合計43フォントを2024年に提供します。そして2025年以降も、これらに続くラインナップを順次提供予定である。

写研書体にとって新しい歴史の幕が開く2024年は、邦文写真植字機の発明100周年を迎える節目の年。今後も、過去から未来へとつながる多彩な写研書体を提供していくとのことだ。

 
   

■写研クラシックスについて

今回新たに発表する「写研クラシックス」は、多種多様な名作見出し書体群が、写植全盛期の味わい深いデザインそのままに使用できるフォント。写研から提供を受けたアウトラインデータに加え、不足文字の作成、文字セットなどの仕様の整理を行った。見出し利用に特化させ、従来写真植字機でのみ利用可能だった多くの写研書体と、写真植字機時代に発表されていない書体を、現代のOpenTypeフォントとして再現している。

なお、改刻フォントは「写研クラシックス」とは異なる開発アプローチや仕様を採用している。モリサワ公式noteでは、改刻フォントの詳細を紹介している。

 

モリサワ公式note「写研書体の開発プロジェクト “至誠通天” 受け継がれる石井書体」

https://note.morisawa.co.jp/n/ndbff5c4d3cce

 

■写研のコメント

昭和から平成にかけて、書籍・マンガ・広告などのあらゆる誌面や画面を彩ったかつての写研の書体群を、書体の形状イメージはそのままに高品位デジタル化し、一部かなについては写植時代でも表現されなかった詳細なストロークで、書体原図より忠実に復刻し再現しました。このほど、モリサワ社との協業により、OpenTypeフォントとしてリリースされることを大変うれしく思います。生まれ変わった写研書体をぜひご利用ください。

 

2024年に提供開始を予定しているフォント

・改刻フォント

石井明朝 L / R / M / B、石井明朝オールドスタイルかな L / R / M / B、石井ゴシック L / R / M / B / EB

 

・写研クラシックス

有行書、石井楷書、石井中ゴシック、石井中丸ゴシック、石井中明朝、石井中明朝オールドスタイル大がな、イナクズレ、イナピエロ B、イナミン、イノフリー、いまぎょう、今宋、いまりゅう、織田特太楷書、ゴーシャ E、紅蘭中楷書、ゴカール H、ゴナ E、新聞特太ゴシック、新聞特太明朝、創挙蘭 E、曽蘭太隷書、スーシャ H、スーボ B、鈴江戸、ナール EL / E、ナミン、ボカッシイG、ミンカール

 

■仕様

改刻フォント

・文字セット…StdN

・プロポーショナルメトリクスやカーニング情報を搭載しています。

写研クラシックス

・文字セット…Min2(※)

・一部の書体でプロポーショナルメトリクス情報を搭載しています。

Adobe-Japan1に準拠するサブセットを採用し、4,833文字を収録したモリサワ独自の文字セットです。

■対象製品

Morisawa Fonts

■提供時期

2024年 秋

 

関連イベントのご案内

2024222日開催の無料オンラインイベント「Font College Open Campus 12 日本語デザインを変えた技術 発明100年に1から知りたい写植の話」にて、写植に関する講演とあわせ、今回発表したOpenTypeフォントの詳細や開発アプローチについて詳しく紹介する。

申し込みはこちら https://go.morisawa.co.jp/event_fcoc12

 

邦文写真植字機発明100周年について

2024724日に、モリサワの創業者 森澤信夫と写研の創業者 石井茂吉氏による邦文写真植字機の発明から100周年を迎えます。写植の技術は1960年代から90年代に最盛期を迎え、DTPが一般化するまでの間、印刷や広告、デザインの業界に大きく貢献した。モリサワは今後も、写植機が残した功績を次の世代に継承するため、発明100周年を記念したさまざまな活動を行っていく、。 

詳細はこちら https://www.morisawa.co.jp/about/news/9514

 

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2024.01.26

◆富士フイルムグラフィックソリューションズ Form Magic5導入事例―株式会社 エイエイピー 「デジタル媒体」×「バリアブル印刷サービス」で顧客の課題を解決 Form Magicに切り替えたことで、業務効率とサービス品質の大幅な向上を実現

イベントやデジタル媒体、地域リノベーションなど様々なサービスと印刷物を組み合わせて顧客の課題を解決する総合印刷商社 株式会社エイエイピー(本社:静岡県静岡市駿河区森下町3-6、代表取締役社長:土屋康一氏)は、20231月に他社製品からFFGSの高機能自動組版ソフト『Form Magic 5』に切り替え、バリアブル印刷の業務効率やサービス品質の大幅な向上を実現した。その具体的な導入効果や活用状況について、専務取締役 土屋範之氏、プリントメディア事業部 技術担当部長 狩野真司氏、プリントメディア事業部 商品開発 副課長 久保田和弥氏に伺った。

 
  

   
専務取締役 土屋 範之氏、プリントメディア事業部技術担当部長 狩野 真司氏、
 プリントメディア事業部商品開発副課長 久保田 和弥氏

■「イベント」・「デジタル媒体」×「バリアブル印刷物」で付加価値の高いサービスを提供

株式会社エイエイピーは、静岡県熱海市で旅館の支配人だった創業者により、1953年に熱海美術印刷社として創立された。設立当初から旅館の販促物や部屋で使う消耗品、ロビーの装飾物、旅館のイベントなど、旅館向けに様々なサービスを提供してきた。1968年に社名をアドアートプランニングの頭文字を取ったエイエイピーと変更、1988年には本社を静岡市に移転、2023年夏に70周年を迎えた。

現在では、印刷事業はもちろん、イベント企画・メディアプランニング・映像コンテンツ制作、デジタル媒体の企画・制作・運用など、幅広いソリューションを提供できる環境を構築しており、顧客の課題を解決するためにこれらを掛け合わせて提案・ワンストップで実施していく、総合広告代理店となっている。

 

「もともと、旅館やホテル、旅行会社、鉄道会社など観光に携わるお客さまが多かったので、コロナ禍はその影響を大きく受けました。更に印刷物が大きく減ってしまったこともありましたので、当社の営業も印刷物中心の提案をするのではなく、お客様の問題解決のために大きい視点でのプロモーションを企画提案しています。イベントやデジタル媒体などを軸にして、更にバリアブル印刷などデジタル印刷で価値を高めた印刷物を組み合わせるような、効果の高い施策を提案するように心掛けてきました」(土屋専務)
 
   土屋専務

この「イベントやデジタルでのプロモーション×バリアブル印刷物」の提案は顧客からの評価も高く、同社でのバリアブル印刷の仕事は順調に増えているという。例えば、ショッピングセンターで行われるスタンプラリー用のバリアブルQRコード付きカードなどは、採用実績が着々と増えている。

一方で、顧客のDXが進む中、顧客のデータベースと連携したバリアブル印刷サービスも増えている。「お客さまにご好評いただいている例としては、会員制ホテルのバースデーDMですね。現在、会員様が3万人くらいいらっしゃって、その方々の誕生月にバースデーDMをお送りしています。その内容は、会員様ごとに全く違うものになっています。また、カーディーラー様にご提供している車検予定の顧客向けDMも、データベースと連携した施策になっており、もう10年以上の実績があります」(狩野部長)

他にも同社では、チケットや金券のナンバリング、B3サイズのバリアブルポスターなど、様々なバリアブル印刷サービスを提供している。

■生産性とPDFワークフロー構築などの課題を解決するためにForm Magicを導

    同社は大ロットの印刷物もワンストップで提供できる設備を備えており、またデジタル機も富士フイルムのプロダクションカラー機(Iridesse Production Pressとインクジェットデジタルプレス Jet Press 750Sを設備し、小ロット多品種、バリアブル印刷に対応している。「印刷部数と用紙などでデジタル印刷機も使い分けています。トナーのプロダクション機も安定しているので、1部ぐらいまでは、DMサイズでしたらプロダクション機を使っています。工程全体で考えたらスピードも早いと思います。それ以上、2部、3部という案件では、Jet Pressで面付けして印刷した方が効率的ですね(狩野部長)


  狩野部長

   このように、エイエイピーは
Form Magic導入前からバリアブル印刷サービスを提供していたが、5年ほど前から当時活用していたバリアブル印刷ソフトの切り替えを検討していた。その理由のひとつに、バリアブルデータの生成に非常に時間が掛かっていたことがある。「当時、QRコードをバリアブルで印刷したいというニーズが出てきていたので、500種のバリアブルQRコードを生成して1万部印刷するテストを行なったんですが、データ生成の演算に50分くらい掛ったんです。この生成時間を短縮したいと思っていました」(久保田副課長)また、以前のソフトではPDFで面付けできないため、PDFワークフローを構築できなかったことも、今後の工場全体の最適化を進める上で大きな課題となっていた。そこで、同社では、Form Magicを含む4種類のバリアブル印刷ソフトをリストアップして検証をスタート、プリントメディア事業部で作成した、実運用のための大量のチェック項目をテストし、最終的に選んだのがForm Magicだった。Form Magicを選んだ理由としては、バリアブルデータ生成の演算速度が劇的に早くなったこと、PDFワークフローに対応できることもありますが、今まで以上にできることが増えたというのも大きくありますね。まだまだこれだけのことができるのだとわかったら、もうこれで問題ないと感じました」(久保田副課長)

 

Form Magicの機能性の高さとFFGSのサポート力を実感

 

Form Magicを導入して、ミスなども目に見えて減ったという。「出力前にPDFファイルを開いてチェックできるようになったのは便利ですね。あと以前は、人名などのデータで外字も多く、文字化けが心配でしたが、Form Magic 5では外字対応が強化されていることもあって、現場のオペレータからも文字化けやミスなどが無くなったと評価されています」。
 
  久保田副課長

データを指定のフォルダに入れるだけで自動組版・出力できる「ホットフォルダ機能」も、特に前述の会員制ホテルの会員向けバースデーDMといった定期案件の業務効率向上に大きく貢献している。「以前のソフトにも同じような機能があったのですが、それよりもずっと分かり易くできています。操作が簡単なおかげで、オペレータは『この作業、自動化の方が早いや』と言って積極的に使うようになり、サッと自動化に移行できました」(久保田副課長)。また、人の手が入る作業が少なくなったことで、安全性も高まったという。

こうした機能性の高さに加えて、FFGSのサポート力にも信頼を置いているという。「もともと富士フイルム製プロダクション機とJet Press 750Sなどデジタル印刷機のサポートをしっかりやっていただいていました。そこにForm Magic導入前のテストや導入時のセッティング、ワークフロー構築など、全体に協力していただき、お陰でソフトの切り替えもスムーズにできました」(狩野部長)。

 

バリアブル印刷を進化させることで、更なる提案力や課題解決力の向上を目指す

  エイエイピーは、バリアブル印刷サービスをさらに進化させることを目指している。例えば、顧客のライフスタイルなどのデータも加味した、さらにパーソナライズの度合いが高いDMの開発。こうしたサービスは、車検の案内にもプラスアルファで、『ご夫婦でのお出掛けにぴったりのこんな新車はいかがですか』『そろそろタイヤも変えましょう』といったメッセージを付け加えることもできるようになるという。

また、バリアブル印刷サービスを進化させるためには、バリアブル印刷に適したデータベースが不可欠である。不完全なデータベースだと人手を介して整備する必要があるが、人の手が入れば入るほど事故が起きる確率が高くなる。「当社グループにはシステム開発会社もありますので、データ収集の段階から相談することで、効果的なバリアブル印刷物を効率的に生産できる適切なデータベースを構築することができます」(土屋専務)

デジタルとバリアブル印刷物を連携させた施策から、印刷物の利用を増やす機会も生み出すこともできている。「私もお客さま先で、アンケート結果やアクセス分析のデータを見せていただくことがあるのですが、『イベントのことを印刷物で知った』という参加者が意外と多いことが分かりました。こうした点は顧客にも印刷物が評価されるきっかけになりますし、これらのデータを積極的に収集・活用することで、印刷物をもっと使っていただく機会を増やせると考えています」(狩野部長)

同社では、Form Magic があるからこそ実現できる、効果的・効率的なバリアブル印刷サービスの仕組みづくりも推進している。「ホットフォルダ機能を上手く活用することで、生産現場はもっと効率的に、スキルレスにできると思っています。プロダクション機の小回りの良さと、Jet Pressの色域の広さという特徴・強みを活かしたバリアブル印刷物を、デジタル媒体と上手く連携させることができる仕組みも作っていきます」(久保田副課長)

土屋専務は最後に、「バリアブル印刷には、まだまだたくさんの可能性があります。今後、バリアブル商材の売上比率は増えてくると確信しています。『Form Magic 5』には、当社の提案力や課題解決力を更に高めてくれることを大いに期待しています」と語った。

  

 

 

2024.01.12

◆モリサワ  クリエイティブソフトで中国大手のワンダーシェアーソフトウェアの動画編集ソフト「Filmora」に日本語やハングル、欧文フォントの提供を開始

株式会社モリサワ(代表取締役社長:森澤彰彦 本社:大阪市浪速区敷津東2-6-25Tel:06-6649-2151代表、以下モリサワ)は、株式会社ワンダーシェアーソフトウェア(東京都千代田区、代表:呉太兵、以下ワンダーシェアーソフトウェア)が提供する動画編集ソフト「Filmora(フィモーラ)」にフォントの提供を開始した。

日本語をはじめ、モリサワが保有する多言語ライブラリーから欧文フォント、ハングルの

20書体を提供する。ワンダーシェアーソフトウェアは世界150か国以上で利用されるソフトウェアを開発し、製品インストール数は2億以上におよぶ。フィモーラは、AI技術を用いた時短かつ効率性を実現するオールインワンの動画編集ソフトである。

今回の提供により、フィモーラのユーザーは、動画制作に欠かせないテロップや字幕に

モリサワの高品質なフォントを使用することが可能となる。提供する日本語フォントとして、読みやすさに配慮した UD(ユニバーサルデザイン)フォントの「UD新ゴ」と「UD黎ミン」があらゆるシーンで汎用的に活躍するほか、映画字幕文字がベースで動画と相性抜群の「シネマレター」、可愛らしさを演出できるレトロモダンな「翠流ネオロマン」、定番人気の「丸フォーク」が、動画のデザイン性を高めるとともに、視聴者にわかりやすく情報を伝えることに役立つことになる。

また、欧文フォントではモリサワの欧文スーパーファミリー「Role」シリーズ、およびタイプデザイナーのサイラス・ハイスミス氏がリードするOccupant Fontsのラインナップなど、合わせて10書体を提供します。さらにハングルフォントにおいても、個性的なデザイン書体から、視認性が高く落ち着いた印象を与える書体まで幅広いラインナップを用意し、グローバルな動画制作をサポートしている。

パートナーシップの締結

このほど、ワンダーシェアーソフトウェアとモリサワは、パートナーシップに関する覚書を締結した。今後はワンダーシェアーソフトウェアが開発するさまざまなソフトウェアに、モリサワのフォントを提供していく予定である。

 

  左 : ワンダーシェアソフトウェア 代表取締役 呉 太兵氏、右 : モリサワ 代表
取締役社長 森澤 彰彦


ワンダーシェアーソフトウェア

モリサワのフォントをフィモーラに導入でき大変嬉しく思います。フィモーラを通じてモリサワのフォントをぜひ体験してほしい。今回のパートナーシップを機に、今後の両社の取り組みを楽しみにしている。

モリサワ
 今回のフォント提供により、フィモーラをご利用されている世界中のユーザーに、モリサワのフォントライブラリーを活用いただけることを嬉しく思う。

◆提供書体

〈日本語〉 

シネマレター、丸フォーク B、翠流ネオロマン、UD黎ミン EBUD新ゴ DB 

〈欧文〉 

Amira RegularAntenna Compressed Black ItalicBiscotti RegularOccupantGothic-BoldRole Serif Banner Pro HeavyRole Slab Text Pro Black ItalicRole Soft Banner Pro Black 

Stainless Black ItalicStainless Extended Bold ItalicRubberblade Ultra  

〈ハングル〉 

BaegdudaeganDeungdae Bold Eunhasu MediumEyeline 02 GakjinMeori 01 

※欧文およびハングル書体の一部は、「Morisawa Fonts」未搭載の書体である。

フィモーラの詳細はこちら

https://filmora.wondershare.jp/ 


モリサワについて

「文字を通じて社会に貢献する」を社是に研究・開発を続けているフォントメーカー。2,000書体以上が使えるフォントサブスクリプションサービス「Morisawa Fonts」や、全55書体のユニバーサルデザイン(UD)フォントが使える「MORISAWA BIZ+」のほか、Webフォント「TypeSquare」や組込みフォントなど、利用環境に合わせたフォントサービスを提供している。

 

●同社に関する問い合わせ先

 株式会社モリサワ 近畿中部営業部 本社営業課

 Tel:06-6649-1148

 Fax:06-6649-2154

SNSでも最新情報を公開している

X(旧Twitter):@Morisawa_JP

Facebook@MorisawaJapan

※記載されている内容は、予告なく変更する場合がある。

※記載されている会社名・商品名は、それぞれ各社の登録商標または商標である。

 

2023.12.31

◆新年のご挨拶  富士フイルムグラフィックソリューションズ株式会社 代表取締役社長 山田 周一郎

 

 代表取締役社長 山田 周一郎


  このたびの能登地方を震源とする大規模地震により犠牲となられた方々に心よりお悔み申し上げるとともに、被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。また被災地域のみなさまの安全確保、そして一日も早い復旧・復興を衷心よりお祈り申し上げます。

 
  さて、昨今は政治・経済・自然環境などが目まぐるしく変化し、産業界においては原材料・エネルギー価格の高騰といった要因も加わり、依然として先行き不透明な状況が続いていますが、
3年あまり続いてきたコロナ禍がここへきてようやく一段落し、人々の生活や経済活動に、徐々に活気が戻ってきました。

 一方、2023年は、スポーツの国際舞台で日本人選手が目覚ましい活躍を見せてくれました。3月のWBC(ワールドベースボールクラシック)をはじめ、世界水泳、世界陸上、バスケットボールW杯、ラグビーW杯、そしてバレーボール・パリ五輪予選。どの大会でも印象的だったのが、新しい世代、若い選手たちの躍進です。強靭なメンタルと緻密な戦略、見事なチームワークで、世界と伍して戦う姿は、私たちに感動と希望を与えてくれました。同時に、時代が変化し新しい風が吹き始めていることを、あらためて感じさせる1年であったように思います。

 印刷業界においても、環境の変化はますます加速しており、私たち自身もつねに変革が求められています。こうした中、FFGSは、202341日付けで社名を「富士フイルムグローバルグラフィックシステムズ」から「富士フイルムグラフィックソリューショ

ンズ」へと変更すると共に、組織体制などの見直しを図りました。材料やシステムを提供するだけでなく、いままで以上にお客さまに深く寄り添い、「課題解決の方法を一緒に考え、最適なソリューションを提供できる会社」になる。そんな決意を胸に、新たなスタートを切ったわけです。これは「お客さまの相談相手」としての質をさらに高めるための変革の第一歩と考えており、いま、あらためて、社員一人ひとりの意識改革、提案力の向上に力を入れているところです。もちろん、ソリューションそのものの精度をさらに高めるべく、富士フイルムビジネスイノベーションと一体となった技術開発、パートナー企業とのアライアンスによる商品ラインアップ拡充にも、引き続き取り組んでまいります。

 本年もFFGSは、柔軟な発想で自らの変革に挑戦しながら、皆さまの持続的な企業成長、そして業界全体の発展に貢献してまいりますので、どうぞご期待ください。

 

最後になりましたが、皆さま方のご健勝とますますのご発展をお祈りし、新年のごあいさつとさせていただきます。


2023.12.31

◆新年のご挨拶   富士フイルムホールディングス株式会社 代表取締役社長・CEO 後藤 禎一

 

 代表取締役社長・CEO 後藤 禎一
 

  

   11日に発生した令和6年能登半島地震による甚大な被害に深い悲しみを感じています。

被災された皆様に心からのお見舞いを申し上げるとともに、印刷業界の皆さまの1日も早い復旧に向けて必要な支援に努める所存です。


 現在、ポストコロナで国内の経済は回復傾向にあるものの、収束しない国際紛争、インフレの高進など、世界経済を取り巻く環境変化が激しく、将来の予測が難しい時代が続いています。その影響は印刷業界にも及んでいると思いますが、コロナ禍がもたらしたライフスタイルの多様化によって大きく需要が変化している今こそ、印刷の新たな可能性を切り拓くチャンスと言えるのではないでしょうか。

 当社も、かつて2000年代に急激なデジタル化の波で写真フイルムという本業喪失の危機に直面しましたが、長年培った写真技術を基盤に多角化を図り、幅広い事業をグローバルに展開する企業へと大きく業態転換しました。その経験を踏まえ、印刷分野の取り組みも時代の変化に対応しながら継続して強化しています。我々の競争優位につながるポイントは、2021年以降、富士フイルムと富士フイルムビジネスイノベーションの印刷関連事業の統合により、両社の顧客基盤や技術力を合わせ、シナジー効果を最大限に発揮できる体制を整えたということ。グローバルな販売体制を一段と強化し、商業印刷から企業内印刷までカバーする業界随一の製品ポートフォリオをさらに拡充させるとともに、DXによる生産工程の改善やスマートファクトリー化に取り組まれるお客さまを万全のワンストップ体制で支援します。富士フイルムグループの強力な製品群と幅広いソリューションを、8年ぶりにリアル開催される『drupa2024』に出展する予定ですので、どうぞご期待ください。

 おかげさまで当社は120日に創立90周年を迎えます。そして100年もその先もイノベーティブな価値創出に挑み続け、事業を通じた社会課題解決によって持続可能な社会の実現に貢献していきます。

 

 最後になりましたが、皆さまのご多幸とさらなるご繁栄を祈念いたしまして、新年のごあいさつとさせていただきます。



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