ニュースリリース
2026.01.15
◆富士フイルムグラフィックソリューションズ Form Magic 5導入事例――上毎印刷工業株式会社 圧倒的な処理能力により、1日かかっていたジョブが2~3時間で完了 エラーによる時間的ロスがなくなり、作業効率も安心感も高まった
群馬県に本社を置き、地域に根差した総合印刷業を展開する上毎印刷工業株式会社(本社:群馬県前橋市天川大島町305-1、代表取締役:小口有高氏)は、富士フイルムの高機能自動組版ソフト『Form Magic 5』(以下 Form Magic)を活用し、DMやチケット、One to Oneカレンダーなどのバリアブルデータ制作の効率化を図るとともに、新たな付加価値提案に向けた体制づくりも進めている。Form Magicの導入によって、制作現場ではどのようなメリットが得られているのか。最新版の機能に対する評価なども含め、代表取締役 小口有高氏、工務部 営業企画開発課・制作課 課長 児玉律子氏、工務部 制作課 稲川典恵氏に伺った。


小口社長 児玉課長 稲川氏
■従来のソフトは処理の遅さとUIのわかりにくさがネックだった
上毎印刷工業は、1926年(大正15年)に活版印刷業として創業し、間もなく100周年を迎える老舗印刷会社だ。1947年からオフセット印刷へのシフトを進め、最新の設備をいち早く採り入れながら、地元の企業・官公庁などの多種多様なニーズに応えてきた。現在は、DTPからオフセット/デジタル印刷、後加工までの一貫体制を構築。商業印刷物をはじめ、書籍類、DM、POP、カレンダー、各種ノベルティなどを幅広く手がけるほか、最近では3DCGやVR、動画などのデジタルコンテンツ制作、データ分析や効果測定といったマーケティングサポートにも事業領域を広げ、紙とデジタルを複合的に活用した販売促進提案に力を入れている。

印刷設備としては、オフセット機が菊全4色機1台と2色両面機1台、デジタル機がカラー機・モノクロ機各1台という陣容。さらに、Japan Colorに基づいたカラーマネージメント、万全の校正・検品体制により、小ロットに対応する機動力と安定した品質を実現し、クライアントから厚い信頼を得ている。
同社が手がける販促用印刷物には、DMやチケットなど、可変情報(宛名、ナンバリングなど)を含むものも多い。こうしたバリアブルジョブも、データ制作から一貫して手がけているが、従来は、Adobe InDesignのプラグインソフトを使用してバリアブル印刷データの作成を行なっていた。ただ、このソフトウェアは、安価で導入しやすい反面、データの処理能力や使い勝手などの面で課題も多かったという。
「従来のソフトは、処理の遅さが最大のネックでした。2万件ぐらいのデータを書き出そうとすると、一晩かかってしまう。夜間に処理を進めておき、翌朝、無事に完了していればまだいい方で、途中でエラーが出て止まっていた、ということも珍しくありませんでした」(児玉課長)
また、インターフェイスもあまり馴染みやすいものではなく、「初心者がすぐに使いこなせるようなものではなかった」(児玉課長)ため、操作できる人員が限られていた。すなわち、オペレーションが属人化していることも課題の一つだった。
こうした状況を改善するべく、新たなバリアブルソフトを検討していたところ、FFGSからForm Magicの提案が。最終的に導入を決めた理由について、小口社長はこう語る。
「お客さまの販促をサポートしていく上で、今後、宛名だけでなくデザインなども含めてさまざまなバリアブルに対応していくことが必要だと考えました。そのためには、高機能で汎用性に優れたツールが欠かせません。Form Magicは、従来のソフトに比べて価格は高いですが(笑)、その分、高度な機能が備わっており、作業効率の改善も期待できたので、制作環境の強化のため、思い切って導入することにしました」
児玉課長も、事前に展示会でForm Magicの操作感を確認し、好感触を得たという。
「まず、処理スピードの速さに驚きましたね。これなら、制作時間が相当短縮できるだろうなと。また、自動処理の機能が豊富で、UIもわかりやすいので、作業のストレスがかなり減るだろうと感じました」

「アップデートのたびに便利な機能が追加され、導入当初よりさらに使いやすくなっている」と稲川氏
■エラーによる後戻りがなくなり、印刷側の無駄な待ち時間も解消
Form Magicの圧倒的な処理能力は、導入してすぐに実感できたという。オペレーションを担当する稲川氏はこう話す。
「これまでの何倍…どころではなく、比較にならないぐらい速いですね。InDesignで丸1日かかっていたジョブが、内校なども含めてわずか2~3時間でこなせるようになりました。データ量が極端に多くなければ、体感的には一瞬で終わってしまいます」
また、“予期せぬエラー”がなくなったことで、安心感も高まったという。
「これまでは、まず50件ほど通して問題なさそうであれば残りを処理するというやり方をしていたのですが、それでも途中でエラーが出て停止してしまうケースがありました。その点、Form Magicでは、プレビュー機能で組版結果を確認してからスタートできますし、万が一、問題になる箇所があれば、その位置を明確に知らせてくれるので、時間をかけてエラーの原因を探す必要もありません。そのため、確認や修正の作業が大幅に減りました」(稲川氏)
Form Magicの処理の速さと安定性は、印刷部門の生産効率にも波及効果をもたらしている。
「データ書き出しの時間が読めるようになったので、印刷工程でのスケジュールが立てやすくなりました。以前のように、エラーで処理が遅れて印刷開始時間がずれ込むといったトラブルがなくなり、時間的なロスが大幅に削減できています」(児玉課長)
大ボリュームのデータを簡単に分割処理できる点も、運用上の大きなメリットになっているという。
「大量のバリアブルデータを一括で出力すると、POD機を長時間占領してしまうので、データ処理を小出しにすることがあるのですが、たとえば、1万件のデータを1,000件ずつ書き出したいとき、Form Magicに数字を入力するだけで分割処理してくれます。このような設定が柔軟に行なえるのも魅力的ですね」(児玉課長)
FormMagicで制作した記念後カレンダー。顧客ごとにオリジナル
の写真と記念後を入れたOne to Oneアイテムだ
■新規受注の獲得など、営業面にも大きなメリット
同社は、こうしたForm Magicの処理能力や機能性を活かし、かつて宛名やナンバリングが中心だったバリアブル印刷の仕事の幅を、徐々に広げている。
たとえば、メインクライアントの一社である生命保険会社に提案し採用されたのが、写真入り記念日カレンダー。顧客それぞれの“My記念日”と好きな写真を入れた、卓上タイプのOne to Oneカレンダーだ。このアイテムはバリアブルの要素が多いことから、独自に入稿フォームを作成し、Form Magicと連携させる仕組みを構築。顧客自身が写真や記念日などを入力し、その情報をForm Magic上でテンプレートに流し込むというフローにより、入稿からバリアブルデータ生成まで、効率的にミスなく運用することを可能にした。
「最初にForm Magicでテンプレートをつくるところは、慣れないので少し時間がかかりましたが、一度つくってしまえば、次の年からは日付を少し移動するだけで流用できるので便利ですね。最近のアップデートで、文字やオブジェクトの整列がより簡単になり、移動も0.1mm単位でできるようになったので、微調整もしやすくなりました」(稲川氏)
また、従来はInDesignプラグインソフトでバリアブルデータ生成後、文字あふれの修正や文字詰めの調整など、人手による作業が必要だったが、Form Magicではこれらが自動処理されるため、大幅な省力化が図れ、ミスのリスク削減にもつながっているという。
このように、煩雑な手作業をほとんど必要とせず、付加価値の高いアイテムを制作できるようになったことは、営業面でも大きなプラスになっている。最近、新規で受注した仕事としては、昨年から手がけている地元プロバスケットボールチームのチケットがある。こちらは通し番号のナンバリングだけでなく、日付や座席番号、さらには絵柄も1部ずつ異なるというフルバリアブルのジョブだ。
「直近のものは、18枚綴りでトータル約1,500部というボリュームで、1枚ごとに異なる画像が入っているためデータとしてはかなり重いものでしたが、Form Magicは大容量のデータをものともせず、スピーディーに処理してくれました」(児玉課長)
■最新の出力機との組み合わせで、付加価値提案に磨きをかける
制作工程の大幅な時間短縮・省力化、新規受注の獲得など、Form Magicの活用効果はさまざまな面で表れているが、同社は今後も引き続き、バリアブルを活かしたより多彩な付加価値提案に取り組んでいく考えだ。
「たとえば、お客さまの年齢や嗜好に合わせてデザインを可変するなど、よりパーソナライズされた、効果的な印刷物を提供していきたいですね。Form Magicの本来の強みもそういうところにあると思うので、そのポテンシャルをもっと活かせるよう、FFGSさんにアドバイスをいただきながら研究を重ねていきたいと思います」(小口社長)
一方、今年秋には、新たな出力機として、富士フイルムのプロダクションプリンター『Revoria Press EC2100』が稼働を開始した。小口社長は、「一段と進化した生産環境を活かして、小ロット・高付加価値ニーズへの対応力をさらに高めていきたい」と期待を込める。
「これまで、制作側はForm Magicによって格段に効率が上がったものの、印刷側がそれに見合った生産性を発揮できないケースがありました。しかし、EC2100はスピードも速く、自動検査装置によって信頼性も担保できる。しかも、CMYKに特色1色を加えた5色プリントが可能なので、デザイン表現の幅もぐっと広がると思います。Form MagicとEC2100を上手く使いこなすことによって、よりクオリティの高い、独創性に富んだ印刷物をお客さまに提供できるようになると考えています」(小口社長)
■お客様プロフィール
上毎印刷工業株式会社
住所: 群馬県前橋市天川大島町305-1
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