ニュースリリース
2025.11.25
◆モリサワ クラウドサービスや大規模なWebサイトでフォント利用ができる新プラン『Morisawa Fonts Webフォント Pro』を提供開始
株式会社モリサワ(代表取締役社長:森澤彰彦 本社:大阪市浪速区敷津東2-6-25、Tel:06-6649-2151 代表、以下モリサワ)は、2025年11月25日(火)より、フォントサブスクリプションサービス「Morisawa Fonts」において、クラウドサービスや大規模なWebサイトでフォント利用ができる新プラン「Webフォント Pro」の提供を開始した。
Morisawa FontsのWebフォントは、豊富なフォントライブラリーの書体をWebサイト上で表示させるサービスとして広く利用されている。このほど提供開始した新プラン「Webフォント Pro」は、年間4,800万PV以上に対応したプランである。
大規模な利用でもフォントの高速かつ安定した配信を実現しており、大規模なコーポレートサイトやサービスサイト、ECサイトなどに加え、サイトを作成できるWebアプリ、画像作成サービスのエディターなどでもフォントを活用できる。一つのプロジェクトに多数のドメインや書体を登録でき、一括で効率的に管理・運用できる仕様になっている。また、利用規模や用途に合わせて専任担当者が個別に最適な方法を提案するとのことである。
Webフォント Proの詳細はこちら
https://morisawafonts.com/plans/webfontpro/
モリサワは、今後もサービスの提供を通じ、ユーザーのWebサイト上の自由な表現や快適な制作環境を支えている。
■Webフォント Proプラン概要
クラウドサービスや大規模サイトを運営するユーザーに利用できるプランである。WebサービスやWebアプリでのフォント利用も可能。
・大規模サイトなどでも利用できるPV数設定と配信方式
年間4,800万PV以上のPV数で利用可能。他プランのPV数などの上限を超える利用をしたい場合に利用できるプランである。大量配信時でも安定した表示速度を維持できる軽量・高速な配信方式を採用している。
・多数のドメインや書体を効率よく運用可能
一つのプロジェクトに既存のMorisawa FontsのWebフォントプランと比較して多数のドメインや書体を登録でき、一括で効率的に管理、運用することが可能である。
・プランの評価・検証ができスムーズな導入が可能
フォント設定や配信の仕組みを事前に再現・確認できるため、サイト移行や導入準備をスムーズに進めることが可能である。設定内容はそのまま本契約後にも引き継げるため、導入可否や運用イメージをしっかり把握したうえでスタートできる。
・専任担当者が個別に提案
利用用途・技術要件などに応じて専任担当者が個別に最適な方法を提案する。
詳細はプラン紹介ページを閲覧。
https://morisawafonts.com/plans/webfontpro/
「TypeSquare」サービス提供終了について
TypeSquareはWebサイトでモリサワのフォントを使用できるサービスとして2012年より提供してきたが、2025年11月25日(火)をもって新規会員の登録、プランの新規購入を終了するとともに、2027年11月30日(火)をもってプランの更新受付を終了する。今後は、後継サービスMorisawa FontsのWebフォントを利用すること。
詳細はこちら https://www.morisawa.co.jp/about/news/16213
Webフォントとは
インターネットを介してフォントを配信し、Webブラウザで表示させる仕組みのことです。Webフォントを使ったWebサイトは、指定されたフォントが閲覧する側に搭載されていなくても、制作側で指定された書体が表示され、スマートフォンやタブレットなどでも同様に表示可能である。デザインに一貫性を持たせ、Webにおけるブランドイメージをより豊かに表現することや、Webフォントのテキスト情報によって検索性アップやSEO対策が期待できる。
Morisawa Fontsについて
Morisawa Fontsはクラウド型のフォントサブスクリプションサービス。グラフィックデザイン、WebサイトやプロダクトのUI/UX、映像や動画といったモーショングラフィックスなど、さまざまなクリエイティブスタイルに必要なフォント環境を柔軟に提供する。また、事業規模に応じたエンタープライズ要件に対応する機能も随時アップデートし、効率的なワークフローをサポートできる。年間4,800万PV以下のサイトで利用できるプラン「Webフォント」と、より手軽に導入できるプラン「Webフォント Lite」に加え、この度提供を開始したプラン「Webフォント Pro」も登場し、クラウドサービスや大規模なWebサイトなどでも利用できるようになった。
Morisawa Fontsサービスサイトはこちら
●同件に関する問い合わせ
https://support.morisawafonts.com/hc/ja/requests/new
SNSでも最新情報を公開している
X(旧Twitter):@Morisawa_JP
Facebook:@MorisawaJapan
※記載されている内容は、予告なく変更する場合がある。
※記載されている会社名・商品名は、それぞれ各社の登録商標または商標である。
2025.11.21
◆富士フイルムグラフィックソリューションズ QC Navi導入事例 株式会社新進商会 新たに策定した色基準と年2回の定期診断により、品質の安定化を実現 作業の標準化が図れ、刷り出し時間が半減、生産効率が大幅に高まった


川口マネージャー 神宮路氏
PCなどの情報機器端末に関わるさまざまなアウトソーシングサービスを提供する株式会社新進商会(本社:東京都港区三田2-17-25、代表取締役社長:北田克仁氏)は、マニュアルやパンフレットなどの印刷・加工を手がける製造拠点『掛川プリンティングセンター』(静岡県掛川市光陽206)において、FFGSの総合カラーマネジメントソリューション『FFGS QC Navi』(以下 QC Navi)を活用し、印刷現場の作業の標準化、品質の安定化を図り、顧客の厳しい品質要求に応えている。QC Navi導入の背景にはどんな課題があり、それがどのように改善されたのか。同センターで主にCTP工程を担当するマネージャー・川口雅一氏と、印刷部門を統括する神宮路志郎氏に伺った。
■オペレーターが3年ごとに入れ替わる中で、いかに品質を維持するか
新進商会は、1940年に製図用品の専門商社として創業。80年代にソフトウェアコピー事業で大きく成長を遂げ、90年代以降はPC関連事業を基軸に、資材調達から製造、物流、品質管理まで 、さまざまなニーズに応える形でサービス内容を拡大してきた。現在は、国内10拠点(関連会社含む)に加え、中国、ベトナム、タイ、北米など海外にも拠点を設け、グローバルに事業を展開。各種情報機器端末の流通加工・梱包、メディア複製、フルフィルメント・物流センター代行、検品・検査代行、印刷・製本、キッティングなどを総合的に手がける。
掛川プリンティングセンターは、2010年に開設された製造拠点で、PCなどの商品に同梱する各種印刷資材(マニュアル、パンフレット、カタログなど)の製造を一手に担っている。本社でデザイン・制作し校了となったデータを受け取り、CTP出力から印刷、製本加工、梱包までを行なう。同じ建屋内に設けられたアッセンブリ(組立加工)工場との連携により、安定した品質の製品を短納期で提供できるところが強みになっている。印刷設備はオフセット機3台の体制で、菊全5色機が1台と菊全2色両面機が2台。カラー物は基本的に5色機で印刷する。
印刷事業のメインクライアントは大手PCメーカー。印刷物の内訳としては、マニュアルなどのモノクロ物の比率が高いが、カラーのパンフレットなども一定の割合で受注しており、品質にシビアなものが多いという。
「カラーの印刷物に関しては、美術印刷のような“絶対的な色のきれいさ”よりも、色がつねに安定していること、微細な汚れの付着がないことなど、工業製品としての品質の高さが求められるので、日頃の品質管理や検品体制が重要になります。しかも、リピート物も多いので、前回印刷したものと差が出ないよう、色の変動にはとくに注意を払っています」(川口マネージャー)
また、同センターでは、中国の技能実習生の受け入れを行なっており、各印刷機のオペレーションはすべて実習生が担当している。ただ、外国人技能実習は制度上、期間が3年までと定められているため、オペレーターが3年ごとに入れ替わることになる。こうした環境下でいかに印刷品質を一定に保つかが、これまで大きな課題となっていた。
「当然、人の腕に頼るやり方では成り立ちません。作業を標準化し、誰がオペレーションしても同じ色を出せる体制をつくる必要があります。ですから、より効率的に、かつ確実に色を管理できる仕組みを検討していました」(川口マネージャー)
■品質は悪くなかったが、職人的なやり方に課題があった
色管理の体制づくりに本格着手したのは、約6年前。CTPの更新がきっかけだった。
「富士フイルムさんの新しいCTPセッターと無処理プレートを導入することになったのですが、その際に色管理の課題について担当営業の方にお話ししたところ、とても親身に相談に乗っていただき、その中で具体的なサポートのご提案もいただいたのです。現状の印刷品質を詳しく分析した上で、色基準づくりから機械メンテナンスの改善までフォローしていただけるという、非常に安心感のある内容だったので、早速お願いすることにしました」(川口マネージャー)

当時、色品質そのものに大きな問題はなく、Japan Colorの範囲内にほぼ収まっており、顧客からクレームが入ることもなかった。ただ、色を合わせる際に明確な基準がなく、見本の色も安定しない中で“職人技”で調整していたことから、オペレーターの技量によって色がブレやすく、刷り出しに多くの時間を要していた。
そこで、まず印刷品質を詳細に把握するため、菊全5色機についてFFGSによる印刷診断を実施。その結果をもとに、「新進商会の基準色」をあらためて設定し、色合わせのターゲットを明確にした。ただ、この時点では、品質の安定化などに一定の効果はあったものの、依然として課題も残っていたという。
「当時、印刷部門を統括していたのは神宮路の前任者で、実習生のオペレーターを指導する際、従来からの職人的なやり方を教えていたのです。しかも、基準の濃度を現在よりも全体的に高めに設定していたので、なおさら色を合わせるのが難しかった。ですから、オペレーターはやり方を覚える段階から苦労していましたね。色基準をつくり、年2回のQC Navi(当時は『プリントナビゲーション』)の定期診断によって品質のブレをある程度抑えられたのはよかったのですが、作業効率が大きく改善するところまでは至っていませんでした」(川口マネージャー)
そこから状況が進展したのは約3年前。印刷部門の責任者が交代し、神宮路氏が統括することに。これを機に、色基準を再度見直すとともに、色の測定方法や機械のメンテナンス頻度など、オペレーションの手順も全面的にアップデートした。
「それまでの色基準では、仕上がりが少し濃すぎると感じていたのと、“人の腕に依存する色管理”から脱却できていなかったので、あらためて、基準づくりからやり直すべきだと考えたのです。その際、何をどう改善すべきかを検討する上で、QC Naviの診断結果のデータがとても役立ちました」(神宮路氏)

定期診断は、色の変動が大きくなりやすい夏と冬に実施している
(写真は診断時に使用するチャートと報告書)
■オペレーターの迷いが減り、作業効率が明らかに向上
こうして、新たに策定した自社色基準、新たな色管理手順の運用をスタートして3年。もちろんこの間も定期診断を継続しながら、品質の安定化、オペレーションの改善に取り組んできたわけだが、その結果、現場ではどのような効果が出ているのだろうか。
「定期診断は、まさに“印刷機の健康診断”のようなもので、機械のコンディションを維持し、品質を一定に保つ上での拠り所になっています。ブランケットや湿し水の状態、網点の潰れや見当のズレなども詳細に把握できるので、具体的な改善ポイントが判断しやすく、日常のメンテナンスをより的確に行なえるようになりました。また、プルーフと印刷とのマッチングを定量的にチェックできるのも大きなメリットですね。色がズレたときに、印刷機の状態が良くないのか、CTP側の問題なのか、といった原因の切り分けがしやすくなりました」(神宮路氏)

こうした効果は、オペレーターの教育にもメリットをもたらしている。
「経験や勘ではなく数値に基づいた指導が行なえるようになったため、未経験者でも比較的短期間でスキルを習得できるようになりました。オペレーター自身も、迷いが減り、やりやすくなったと思います。実際、以前は刷り出しに1時間ほどかかっていたのが30分程度にまで短縮するなど、作業効率が目に見えて上がっています」(川口マネージャー)
さらに、適正な濃度でより安定して印刷できるようになったことで、さまざまな無駄の削減が図れたという。
「3年前と比べて、インキの消費量が明らかに減りましたね。インキメーカーの方から『最近、注文が減りましたね』と冗談交じりに言われることもあります(笑)。また、刷り出しが早くなり、汚れなどのトラブルも減ったことで、損紙の量も削減できています。これらはコスト削減にもつながっています」(川口マネージャー)

明確な色基準、徹底した数値管理により、オペレーションに迷いがなくなり、作業効率が格段に向上した
■定期診断をベースに、品質の安定維持に取り組み続ける
QC Naviを活用した色管理体制の見直しにより、作業の標準化、印刷品質の安定化、生産効率改善など、明確な効果を上げている新進商会。今後も年2回の定期診断を継続し、品質の安定維持に取り組むとしている。
「いま使用している印刷機は10年以上稼働していますが、今回の取り組みの効果もあって、コンディションは以前より安定しています。これをしっかりと維持していかなければなりません。印刷機も年数が経てば色の変動が起きやすくなりますから、こまめにメンテナンスを行ない、定期的に品質をチェックすることがますます重要になってきます。現場の5S活動と合わせて、安定品質のための取り組みを続けていきます」(神宮路氏)
また、印刷ニーズの変化にも柔軟に対応していく考えだ。近年は小ロットのオーダーが増加しているため、FFGSから提案を受けたデジタル印刷機の導入も検討している。川口マネージャーは、「こうした環境の変化の中でこそQC Naviの真価が発揮されるのでは」と期待を込め、こう締めくくった。
「QC Naviはオフセットだけでなくデジタル印刷にも対応できるとのことなので、設備環境が変わっても、軸がぶれることなく、一貫した色管理ができるのではないかと思います。今後も、当社の品質を支えるツールとして引き続き活用していきたいですね」
2025.11.14
◆サイバーテック WordPressユーザーに向けたサービス内容を強化! WordPressの定額見守りサービス「WordPressプラス」
ITで企業のDX対応をサポートする株式会社サイバーテック(代表取締役社長:橋元 賢次、本社:東京都渋谷区、以下 サイバーテック)は、全世界で一番利用されているWeb CMS「WordPress」で運用中のWebサイトに携わる関係者を支援するために、WordPressの定額見守りサービス「WordPressプラス」を2025年12月1日にリリースする。
サイバーテックはかねてより実施している「マニュアルDX」事業とともに、CMSの新規導入や移行をはじめ、サーバーを含めたWebサイト運用やWebマーケティング支援まで、企業のWebサイトをフルサポートする「Webソリューション」事業を実施している。今回サービス提供を開始する「WordPressプラス」は、手軽に扱うことができるWeb CMS「WordPress」で構築されているWebサイトの運用をサポートするためのサービス。WordPressが活用されているWebサイトの役割はもとより、サーバー基盤の状況や監視対象範囲、ご予算などにより選択することができる「スタンダード」「プレミアム」の2種類のプランを準備した。
今回の取り組みは、先日リリースしたWordPressを活用したWebサイトを公開、あるいは運用を実施しているWeb担当者の皆様に有益な情報を提供するためのオウンドメディア「WordPress通信」とも相互に連携している。「WordPressプラス」による監視サービスとともに、WordPressで運用するWebサイトにとって必要となる「情報とサービス」を提供する。
そのような背景もあるため、今回の発表に伴い、WordPressの活用をサポートする情報サイト「WordPress通信」への新規登録を推進するためのキャンペーン「WordPress通信オープン記念 Amazonギフトカードキャンペーン」( https://wordpress.cybertech.co.jp/campaign/amazon-202512/ )を11月20日から開催する。
WordPressに関しては、新バージョンの情報や対応ミドルウェア、セキュリティアラート、プラグインなどの情報はいち早く英語圏でアナウンスされている。サイバーテックは英語圏であるフィリピン セブ島に自社オフショア拠点を有しており、常にWordPressの最新情報を入手することが可能であることから、WordPressに関するスピーディな情報提供をはじめ、エンジニアによる対策を講じることが可能である。
同社は、今回リリースした「WordPressプラス」にて、WordPressを活用している多くの企業様が安心してWordPressを活用し、Webサイトの可用性を高めるためのサポートしていく。
■「WordPressプラス」特長
◎Web分野に長年携わってきた技術陣と統合監視ツール「Zabbix」による、安心のサポート!
ミッションクリティカルなWebサイトでは可用性を高めるためにしっかりとした監視が必須となるが、可用性がそこまで求められないWebサイトの場合、オーバースペックとなる監視サービスを採用してしまうと、余計なコストや頻繁なアラート通知にうんざり、ということになりかねない。「WordPressプラス」では、対象のWebサイトがどのような位置づけのものなのか、といった観点や、クライアントのサーバー状況や予算、希望される内容にあわせて、実績のある統合監視ツール「Zabbix」で構築された監視サーバーによる2種類の監視サービスを提供していく。自社サービスとしてクラウド提供を行っている、マニュアル用CMSシステム「PMX」のバックエンドでも実施している監視体制で、ユーザーのWebサーバーの可用性を確実に向上させていく。
◎WordPressに関する英語圏の最新情報をベースにサポート!
WordPressは海外発のオープンソースCMSであるため、セキュリティアラートなどはいちはやく英語でリリースされるが、サイバーテックは英語圏のフィリピン セブ島に自社オフショア拠点を有しているため、英語圏でアナウンスされるWordPressの情報をいちはやくキャッチアップすることが可能となっている。WordPressの活用においてスピーディな情報取得は欠かせない。WordPressのオウンドメディア「WordPress通信」と連動した形でユーザーに最新情報を届けていく。
◎万が一の対策のために…複数のWordPress担当者にもかかわらず、リーズナブル!
運用中に一番心配されるのは、トラブル対応である。サイバーテックでは、深刻な状況に陥った場合、いち早くユーザーと協議したうえで、複数名待機しているWordPressに長けたエンジニアやITオペレータが別途費用で対応していく。フィリピン セブ島に有する自社オフショア拠点を中心に、メニュー化された対応を効率よく実施させていただく、あるいは調査レベルから対応させていただくといったアクションなど、障害内容に応じて高品質かつリーズナブルな対応が可能である。
■「WordPressプラス」サービス概要
「WordPressプラス」のサービス概要は以下のとおり。
「WordPressプラス」サービス概要
※2025年11月15日時点のサービス概要となります。弊社都合により変更される場合がある。
■「WordPressプラス」紹介ページ
WordPressを活用する情報サイト「WordPress通信」は以下となります。
URL: https://www.cybertech.co.jp/websol/service/wordpress/wp-monitoring/
2025.11.06
◆富士フイルムグラフィックソリューションズ Revoria PressPC1120導入事例 株式会社帆風 小ロットジョブの生産効率と高付加価値対応を高いレベルで両立 ノベルティグッズやパッケージなどで幅広い表現力・用紙対応力を発揮

Revoria Press PC1120導入事例

橋田次長 森川課長
東京都内に拠点を持ち、印刷からグッズ制作、デジタルコンテンツ制作まで幅広く手がける株式会社帆風(本社:東京都新宿区下宮比町2-29、代表取締役社長:須藤高幸氏)は、2025年3月、富士フイルムの『Revoria Press PC1120』をはじめとするデジタル印刷機5台を駆使し、小ロット・超短納期の商業印刷物から、ノベルティなどの高付加価値アイテムまで、幅広いニーズに応えている。また、並行して、ワークフロー全体の自動化・スキルレス化を推進するとともに、オフセット印刷からデジタル印刷への移行も進め、生産効率のさらなる向上を図っている。現在のデジタル印刷機の活用状況やメリット、今後の展望などについて、竹橋プリンティングセンターの次長・橋田和人氏、POD課 総合職課長・森川幸久氏に伺った。

■効率を追求した一貫生産体制で小ロット・短納期ニーズに対応
帆風は、「想いをカタチに」をコンセプトに、オフセット印刷機・デジタル印刷機、各種加工機を含む充実した設備を駆使しながら、名刺や封筒などの事務用印刷物から、チラシやカタログなどの商業印刷物、さらには大判ディスプレイ、ノベルティまで、多種多様な制作物を手がける。
生産拠点となる『竹橋プリンティングセンター』(東京都千代田区一ツ橋)は、皇居に隣接するパレスサイドビルの地下3階から5階にあり、プリプレスから印刷・加工、さらには配送設備も完備。24時間稼働で、スピードと品質を高い次元で両立したサービスを提供している。
印刷設備は、枚葉オフセット印刷機が5台と、トナーのデジタル印刷機が5台。他に、名刺専用のデジタル印刷機2台と、封筒専用の軽オフセット印刷機22台を備える。また、断裁以降の工程は、独自の基幹システムと連携した自動化ラインの構築により、ほとんど人手を介さず出荷まで行なえる体制を実現。1日3,000件近くに及ぶ多様なジョブを、正確かつスピーディーにこなしている。
仕事の受注形態としては、営業、店舗、Webの3通り。Web受注サイトは、帆風直営の『Vanfu Online Shop』と、グループ会社が運営する『Suprint(スプリント)』(株式会社ugo)、『イロドリ』(株式会社プリマリール)の計3サイトを設けており、現状、デジタル印刷ジョブの約65%をWebからの受注が占めている。
コロナ禍以降、小ロット化の傾向が顕著になっているといい、現在、Web受注ジョブの平均ロットは500部程度。ただ、全体の受注件数は増加しており、大量の小ロットジョブを効率的に生産できる同社の強みが存分に活かされている。
■除電装置や自動検査装置などがPC1120導入の決め手に
帆風では、1996年4月にオンデマンド印刷サービスを開始して以来、30年近くにわたりデジタル印刷機を活用してきた。現在はカラーのトナー機5台体制で、すべて富士フイルム製で統一。その内訳は、『Iridesse Production Press』(以下 Iridesse)が2台、『Revoria Press PC1120』(以下 PC1120)が2台、そして『Revoria Press EC1100』(以下 EC1100)が1台となっている。

橋田次長に、それぞれの導入の理由を伺った。まず、2018年に導入のIridesseについては、こう振り返る。
「当時、印刷市場全体の傾向として、高付加価値化のニーズが高まっていたため、新たなデジタル印刷機として、特色対応モデルや、用紙対応力に優れたモデルを中心に、いくつかの機種を検討していました。その中でIridesseは、特殊トナーが使用でき、さまざまな用紙に対応していることはもちろん、生産性が他社機より2割ほど高く、しかもトナーが低温で定着するため消費電力が抑えられるなど、環境性能も優れている。いろいろな面で時代に合った機械だと感じられたのです」
高付加価値ニーズへの対応力に加え、同社が重視するスピードや環境性にも魅力を感じたことが決め手になったという。PC1120の導入はそれから3年後、2021年のこと。デジタル印刷サービスの拡充や生産効率アップが大きな狙いだった。
「PC1120は、高性能なIridesseからさらに進化していますね。導入を決めた理由はいくつかありますが、その一つが除電装置です。それまでは、タック紙やPET素材などを使う仕事では、出力後に帯電して張り付いた紙を1枚ずつ剥がしたり、カールしたものを伸ばしたりしていましたが、こうした作業が不要になるのは非常に魅力的でした。また、高精度な自動検査装置を装備できるところや、RGB画像の自動補正機能、安定した長尺印刷が可能な点なども、サービスの幅を広げる上で大きなメリットになると考えました」(橋田次長)
そして2025年春には、それまで使用していたモノクロのトナー機に代わり、EC1100を導入。定期で受注する冊子ものなどで活用を開始するとともに、従来オフセットで対応していた小ロットジョブの一部をデジタル印刷に切り替えた。また、これと併せて、デジタルワークフローシステム『Revoria XMF PressReady』(以下 PressReady)の運用も開始し、プリプレス作業の省力化を図ると同時に、5台のデジタル印刷機の一元管理が可能な環境を構築。さらなる生産効率アップを実現した。
「EC1100もPC1120と同様、オフセット印刷と遜色のない仕上がり品質と高い安定性を持っているので、オフセットからの移行も問題なく進めることができました。小ロットジョブのデジタル移行と、PressReadyの導入によって、工場全体の生産効率が上がっています」(橋田次長)

タック紙やフィルム系素材への出力では、除電機能が効果を発揮。厚紙ジョブも難なくこなす
■こだわりのある顧客からも高く評価されるPC1120の表現力
こうして、3機種・計5台体制となった帆風のデジタル印刷機群。実際の運用では、時間的なロスを最小限に抑えるため、各ジョブの紙種や製本仕様などの条件により使い分けているという。

「当社で扱う紙の種類はかなりの数に上りますが、紙種によってトナーの定着温度が異なる関係で、どうしても生産性に差が出てしまいます。また、紙の入れ替えに伴うロスもできるだけ抑えたい。そこで、まずは厚紙と薄紙で機械を分け、さらに紙種によっても分けることで生産効率を保つようにしています。たとえば、凹凸のある紙を使用するジョブであればTXトナー搭載の機械、薄紙で平綴じの資料印刷などはインライン製本対応の機械、という具合に振り分けています」(森川課長)
同社では、スピード重視の顧客だけでなく、「いいものをつくりたい」というこだわりのある顧客からのオーダーも増えており、そうした高付加価値ニーズに応えるために、「効率的な生産」と「多様な紙種への対応」をいかに両立させるかが重要な課題になっているという。その点で大きなメリットになっているのが、PC1120の用紙対応力の高さだ。
「販促用の印刷物などは、差別化の観点から、紙にこだわるお客さまが多くなっていますね。また最近では、小ロットのパッケージや、組み立てて使う立体POPなどの受注も増えているのですが、PC1120は400g/m2までの用紙を通せるので、こうした厚紙を使った商材も問題なく生産でき、大きな戦力になっています。また、タック紙やフィルム系素材を使ったアイテムでは、除電装置が期待通りの効果を発揮してくれています」(橋田次長)
また、モバイルバッテリーやTシャツ、ボールペンなどのノベルティ、トランプやトレーディングカードといったグッズ類を、オリジナルのパッケージと合わせて受注するケースも増えているという。
「先日はある企業様から、トランプ2,000個をパッケージとセットで発注いただきました。少し前までは、トランプというと個人のお客さまが思い出の品としてつくるケースがほとんどでしたが、いまでは、有名なアニメや漫画のキャラクターのトランプなど、お店で販売するグッズの注文もいただくようになりました。品質に対する要求レベルも高くなっていますが、その分、PC1120ならではの表現力が活かされています」(森川課長)
表現力の高さを活かしたサービスとしては、ピンクトナーを使ったRGBデジタル印刷メニューも好評だという。これは、RGB画像をCMYK+ピンクの5色に自動分版するPC1120の機能を活用したものだ。
「同人誌のイラストや、コスメ関係、食品関係などの写真を使った印刷物で、RGB画像を鮮やかに再現したいという方にご利用いただいています。お客さまの方で特色の版をつくっていただかなくても、簡単にビビッドな発色が得られるということで、個人のお客さまにも人気のメニューになっています」(橋田次長)

多彩なデジタル印刷サンプル。PC1120の導入
により、ピンクトナーを活用した鮮やかな色彩
表現や、ホログラム風シールなど、さまざまな
ニーズへの対応が可能になった
■7台目、8台目も視野に、デジタル印刷の生産体制をさらに強化
PC1120を中心としたデジタル印刷機の生産体制の拡充により、小ロット・短納期・高付加価値ニーズへの対応力を一段と高めた帆風。各印刷機の安定した稼働と、徹底的に無駄を排除した効率的な運用により、5台合わせた月間出力量は約100万カウンターと、膨大なボリュームをこなしている。また、同社では今後もオフセットからデジタルへのシフトを進め、デジタル印刷の比率をさらに高めていく考えだ。こうしたことから、現在、6台目のデジタル機の導入を計画している。
「6台目はPC1120の4色モデルを予定しており、現在オフセットで印刷しているA4チラシなどのジョブをそちらに移行しようと考えています。ポストプレスと同じフロアに設置し、断裁後は自動梱包ラインに乗せて出荷するというラインを想定しています。また、既設のデジタル機には、小ロットの厚紙ジョブをオフセットから移すなど、全体的にジョブの振り分けを見直す予定です。オフセット印刷とデジタル印刷の閾値(振り分け基準)については、現在はA4で200部、つまりデジタル機のA3出力で100通しを基準にしているのですが、これを250~300通しまで引き上げる計画です。具体的な値については、あらためてコストを算出した上で判断しようと考えています」(橋田次長)
将来的には、「7台目、8台目のデジタル機導入の可能性もある」という。品質を担保しながら小ロット・短納期への対応力に磨きをかけ、サービスの質をさらに高めていくためだ。もちろん、現場のスキルレス化、無駄なコストの削減といった狙いもある。今後の構想について、橋田次長はこう語った。
「7台目以降のデジタル機としては、トナー機だけでなく、インクジェット機も視野に入っています。ただ、インクジェットの場合、オフセットからの切り替えでどれだけの効果が出るか、慎重に試算する必要があります。現時点では、イニシャルコストやランニングコスト、運用効率などを考慮するとトナー機の増設が有効かなと。いずれにしても、デジタル印刷への移行は今後も積極的に進めていき、サービスの拡充、生産工程全体の効率アップにつなげていきたいですね」
2025.10.27
◆富士フイルムグラフィックソリューションズ Form Magic 5導入事例 コトブキ印刷株式会社 大量のナンバリングや宛名印字の大幅な効率化を実現 デジタル印刷機との組み合わせで、活用範囲のさらなる拡大を目指す


江幡社長 後藤常務 若菜取締役 髙信氏 石間課長補佐
1951年創業のコトブキ印刷株式会社(本社:茨城県水戸市千波町2398-1、代表取締役:江幡修氏)は、2023年11月に富士フイルムの高機能自動組版ソフト『Form Magic』とフルカラープロダクションプリンター『Revoria Press EC1100』(以下、EC1100)を導入し、ナンバリング入り複写伝票や企業・団体の報告書など、従来オフセットで印刷していたジョブをデジタル印刷に移行し、工場の生産環境の効率化を実現した。Form Magic導入の背景や目的、導入効果、今後の展開などについて、代表取締役・江幡修氏、常務取締役・後藤孝之氏、取締役統括部長・若菜真氏、工務部生産課・髙信正男氏、DX推進室 室長 工務部企画デザイン課 課長補佐・石間美紀氏に伺った。
■「このソフトなしには仕事できない」という現場の声が決め手に
コトブキ印刷は、伝票類などの事務用印刷や報告書などの文字ものを中心に、商業印刷も手がける総合印刷会社。企画・デザイン・印刷・製本を社内で一貫して行ない、仕事の8割以上を内製化している。同社では、ナンバリングが入る複写伝票などの事務用印刷が売上の約4割を占め、重要な商材となっているが、その生産に不可欠なオフセット印刷用のナンバリング装置が故障し、部品の調達も難しくなっていた。そこで、バリアブル印刷が可能なソフトウェアとデジタル印刷機でこれらのジョブを生産することとし、システムの検討を進めていた。その結果、現場の声が決め手となり、Form Magicの導入に至ったという。
「デジタル機でナンバリングする際のバリアブルデータの作成や管理は、DTPソフトでは膨大な時間と工数がかかり、ミスにもつながりかねません。その解決策として、FFGSさんからご提案いただいたのがForm Magicです。現場スタッフがショールームでデモンストレーションを見学したところ、その処理能力を非常に高く評価していました。『このソフトなしには仕事できない』と(笑)。ですので、経営層にもそれを伝えました」(若菜取締役)
加えて、FFGSの手厚いサポートも導入決定を後押しした。
「EC1100と組み合わせて活用することが前提でしたから、何かトラブルがあった際、その原因の切り分けなども含めてワンストップでサポートを受けられることも大きな魅力でした」(若菜取締役)
こうしてEC1100と共に導入されたForm Magic。実際に同社にとって“なくてはならない存在”になっているという。
「繁忙期には1時間あたり約3,000枚、1日あたり1万5,000〜6,000枚を目安に、帳票などを印刷しています。また、Form Magic導入後、お店の特徴が伝わるオリジナルデザインの “小ロットのナンバリング入りフルカラー領収書”を新たに開発しました。これまで水戸市内の飲食店など30店以上に提案し、順調に受注件数を伸ばしています」(江幡社長)
■帳票制作を大幅に効率化でき、導入して本当に良かったと実感
Form MagicとEC1100により、同社の帳票ジョブは大幅に効率化された。たとえば、オフセット印刷用のナンバリング装置がなくなったことで、そのオペレータ1人分の作業が削減され、さらに納期も大幅に短縮された。
「オフセット機で印刷していた当時、印刷後は一晩置いて乾かさなければ製本作業に取りかれませんでしたが、いまでは午前中に印刷、午後に製本し、その日のうちに完成品を出荷することが可能になりました」(髙信氏)。
また、ナンバリング装置で印刷すると若い番号が一番下になるため、丁合を行なって並び順を戻す必要があったが、そうした作業も不要になった。
「ナンバリング装置は故障も頻発していたため、お客さまに納期を多めに見ていただいたり、協力会社に依頼したりして何とかこなしていました。帳票印刷をすべて外注することを検討した時期もありましたが、いまでは、Form MagicとEC1100によって内製を維持して本当に良かったと実感しています」(後藤常務)
■1万件単位のバリアブル組版もスピーディーに
導入後1年あまりの間は、Form Magicの活用は帳票ジョブが中心であったが、現在は封筒への宛名印字などにも活用の幅を広げている。もともと同社では封筒印刷を多く手がけていたが、最近は、会報などの印刷とセットで封筒印刷や封入封緘作業も発注されるケースが増えてきたという。
「先日は、約1万件のイベントのご案内と封筒を印刷し、封入封緘まで行なうという仕事を受注しました。せっかく案内をきれいにつくっても、宛名がラベルシールでは味気ないものになってしまいますが、その点、封筒に直接印字されたものは見栄えがよく、お客さまに喜んでいただいています」(江幡社長)
同社では現在、Form Magicのオペレーションが属人化しないよう、専任スタッフは置かず、工務部企画デザイン課でDTPアプリを扱うチームの4名全員が仕事内容に応じて扱える体制を整えている。
前述の1万件のジョブを担当した石間課長補佐はこう語る。
「実は、この仕事を受注する少し前に、Form Magicの専任担当者が退職してしまったんです。引継ぎも十分にできなかったので、Form Magicに関しては、FFGSさんに電話やメールで教えていただきながら操作を覚えていきました」
その結果、石間課長補佐はこの1万件分のバリアブル組版を、わずか数分で終えることができたという。
「DTPソフトを使っていたら、何時間かかったかわかりません。Form Magicのすごさを、身をもって実感しました」(石間課長補佐)。
また、別の封筒印刷の仕事では、3万部のボリュームだったが、8割ほど組版作業が終わった段階で、クライアントからデータを差し替えて欲しいという依頼があったそうだ。ここでも、Form Magicの圧倒的な処理能力が活かされた。
「差し替えデータを受け取ってからのバリアブル組版作業は、30分ほどで終えることができ、お客さまから感謝の言葉をいただきました。ベースの組版ができていれば、Form Magicでのデータの差し替えはあっという間ですね」(石間課長補佐)
一方、同社では、EC1100の導入を機に、名刺の仕事をすべてオフセット印刷からデジタル印刷へと切り替えたが、今後はこれらのジョブにもForm Magicを活用していく考えだ。
「Form Magicはとくに名刺の組版に強いと聞いているので、繁忙期となる春頃を目標に活用を始めたいと考えています。いま、FFGSさんにレクチャーを受けながら勉強しているところです」(後藤常務)。

Form Magicの高速組版処理により、従来のDTPソフトに比べ大幅な作業時間短縮・
負荷軽減が図れている
■新しいツールを採り入れながら、魅力ある印刷物を提供し続けたい
社会全体でデジタル化・ペーパーレス化が進む中、コトブキ印刷では、印刷物の良さを積極的に発信している。その一つが、新開発の「オリジナルデザインフルカラー領収書」だ。
「お客さまから、『お店でフルカラーの領収書をお渡しすると、きれいですねと反応をいただけたり、驚かれたりする』と伺って、とても嬉しくなりました。やはり、きれいなデザインの領収書は、そのお店の印象を高める効果があると思います」(江幡社長)
コトブキ印刷は今年、この商材で、富士フイルムBIが主催するコンテストプログラム『2025年度イノベーション・プリント・アワード(IPA)』(富士フイルムのデジタル印刷機器を使って製作された印刷物を作品として評価するコンテスト)に応募した。作品名は『One and Only Original Receipt』。同社にとって、初めての国際的コンテストへの挑戦であった。
「応募にあたっては、エントリーシートの作成から全社一丸となって取り組み、楽しみながら勉強もさせていただき、貴重な経験になりました。ぜひ、来年、再来年も頑張りたいと思います」(若菜取締役)
最後に江幡社長は、会社としての今後の事業姿勢について、こう語った。
「世界で最も古い印刷物は、日本の百万塔陀羅尼経と言われています。私は、印刷業を続けていく上で、温故知新の精神が大事だと思っています。今後も、古きに学びつつ、Form Magicのような新しいデジタルツールも採り入れながら、印刷が文化として残っていくよう、魅力的で質の高い印刷物を開発・提供し続けていこうと考えています」

2025.10.09
◆富士フイルムグラフィックソリューションズ Revoria XMF PressReady導入事例 株式会社帆風 デジタル印刷ジョブのリードタイムの短縮により機動力がさらに向上 基幹システムとの連携で生産工程全体の自動化も視野に


橋田次長 森川課長
東京都内に拠点を持ち、印刷からノベルティ制作、デジタルコンテンツ制作まで幅広く手がける株式会社帆風(本社:東京都新宿区下宮比町2-29、代表取締役社長:須藤高幸氏)は、2025年3月、富士フイルムのデジタルワークフローシステム『Revoria XMF PressReady』(以下、PressReady)を導入し、デジタル印刷ジョブの面付け作業の省力化などにより、リードタイムの短縮を図っている。今後、基幹システムとの連携によってさらなる生産効率アップを実現する計画だ。導入の背景や現時点での効果、今後の活用などについて、生産拠点である竹橋プリンティングセンターの次長・橋田和人氏、POD課 総合職課長・森川幸久氏に伺った。
■都心の大規模工場で超短納期生産を実現
帆風は、1980年に設立された『株式会社養誠社』を前身とする。91年にMac出力センターを開設、96年にオンデマンド印刷サービスを開始するなど、デジタル技術をいち早く採り入れながら業容を拡大してきた。現在、皇居にほど近い千代田区一ツ橋に2,100坪の大規模な生産拠点『竹橋プリンティングセンター』を設け、プリプレスから印刷・加工、配送までを同センター内で完結できる一貫体制を確立。東京23区内であれば入稿から2時間以内に納品というスピード対応を実現している。
受注窓口としては、営業・店舗(オフライン)と、Web(オンライン)を持つ。Web受注サイトは、帆風直営の『Vanfu Online Shop』と、グループ会社が運営する『Suprint(スプリント)』(株式会社ugo)、『イロドリ』(株式会社プリマリール)の計3サイトを設けており、それぞれ、取り扱い商材や価格帯などで特色を持たせている。現状、デジタル印刷ジョブの約65%がWebからの受注だという。
印刷設備は、枚葉オフセット印刷機が5台と、トナーのデジタル印刷機が5台。他に、名刺専用のデジタル印刷機2台と、封筒専用の軽オフセット印刷機21台を備える。加工から梱包、仕分けの工程では、独自の自動化ラインを構築。1日300件近くに及ぶ多種多様なジョブを、正確かつスピーディーに出荷する体制を整えている。
「東京都心に24時間稼働の生産ラインと自社のデリバリー部隊を持ち、都内のお客さまを中心に、高品質な印刷物を小ロット・超短納期でご提供できるところが、当社の大きな強みになっています」(橋田次長)
■属人的な面付け作業をいかに自動化するかが課題だった
同社ではこれまで、刷版の自動仕分け装置やAGV(印刷物自動搬送装置)など、自動化システムを積極的に採り入れ、生産工程全体の効率化を進めてきたが、ここ数年、デジタル印刷のジョブが増加する中で課題となっていたのが、プリプレス工程の省力化だ。入稿データを1件ずつ開いて面付けし、印刷機に送信するという作業に人手がかかり、しかも、ある程度経験を要するケースもあるため属人化していたという。

「従来は、面付け前のデータチェックもすべて人手で行なっていたのですが、独自に『ロボチェック』という仕組みを開発し、Web受注ジョブに関してはデータチェックを自動化しました。ただ、チェック済みのデータを面付けし、仕様に応じて5台あるデジタル印刷機に振り分けるという工程はオペレーターの手作業になっていたため、これを何とか自動化する方法はないかと考えていたのです」(橋田次長)
名刺やチラシなど、シンプルな仕様の面付けは、InDesignのスクリプトなどを使ってスムーズに行なえるようになっていたが、可変データが含まれているものや、複雑な加工を行なうジョブなどは、ポストプレスまで含めた知識が必要になり、作業者が限定されてしまっていたという。また、人が介在する以上、ヒューマンエラーが起こる可能性もあるため、タッチポイントをできるだけ減らすことによってそのリスクをなくしたいという意向もあった。そうした課題の解決策として着目したのがPressReadyだった。橋田次長は「導入に迷いはなかった」と語る。
「FFGSさんのショールームで開催されたイベントで、PressReadyをご紹介いただいたときに、『これだ!』と直感しました。まさに望んでいたソフトが出てきてくれたと。しかも、サブスクで導入できるとのことで、初期費用を抑えられるのはもちろん、環境の変化に柔軟に対応しやすいという点でも、非常に魅力的だと感じました」
2025年3月に導入し、第一段階として、ジョブ件数の多い定型サイズの面付けワークフローを設定し、運用を開始した。

PressReadyによって、属人性の高かった面付け作業がスキルレス化でき、
デジタル印刷の生産性が高まった
■リードタイムが1ジョブあたり10分短縮
PressReadyは、デジタル印刷のデータ入稿からプリプレス、印刷までを一括管理するソフトウェアである。複数台のデジタル印刷機向けのジョブを一元的に管理することができるほか、作業指示書を見ながら人が行なっている面付けや印刷指示などのプリプレス工程の作業を自動化することが可能で、オペレーターの負荷軽減、作業の標準化(属人化の解消)、ヒューマンエラーの削減、生産効率向上といったメリットをもたらす。
帆風ではまず、3つのWebサイト(印刷通販サイト)で受注するデジタル印刷ジョブについて、PressReady上で面付けし、各ジョブに適した印刷機に振り分けて印刷するという運用からスタートしている。
「面付け・印刷指示は、デジタル印刷機のオペレーターが行なっているので、PressReadyによってこれらの作業をスキルレス化できたことは、オペレーターにとって大幅な負荷軽減になっています。入社1カ月ぐらいの若手でも、グルーピングされたジョブを印刷機のプリセットと紐付いたフォルダに入れるだけで簡単に印刷できますから、印刷機での紙の入れ間違いさえなければ、誰でも確実にジョブを流すことができるようになりました。面付けのイージーミスもなくなっています」(森川課長)

24時間、多種多様なジョブが次々と入ってくる中で、デジタル印刷ジョブの65%にあたるWeb受注案件のスキルレス化が図れたことは、生産効率の面でも大きなメリットにつながっているという。
「PressReadyを通すジョブに関しては、リードタイムが1件あたり平均10分ほど短縮されています。入稿から納品まで2時間というスピードを追求している中で、10分の短縮は非常に大きいですね。その積み重ねで、月単位では何十時間、何百時間もの短縮になっています。また、定型サイズジョブの生産効率が上がったことで、カスタムサイズなどの付加価値の高い仕事に使える時間が増えたことも大きな効果です」(橋田次長)
デジタル印刷機の稼働効率もさらに向上している。
「PressReadyによって仕事がよりスムーズに流れるようになったことで、デジタル印刷部門の生産能力が一段と高まりました。この効果を活かし、オフセットで印刷していた小ロットジョブのデジタル印刷への切り替えを進めています。その結果、デジタル印刷機の出力量はPressReady導入前の1.5倍ほどになっています。受注件数そのものが増加していることもありますが、現在、デジタル機のカウンター数は1台につき月25万を超え、5台で100万カウンターに届きそうな状況です」(森川課長)

帆風では5台のデジタル印刷機を、紙種やサイズ、ロットなどによって使い分けている
■基幹システムとの連携で、受注から印刷までの完全自動化を目指す
現在、部分的な活用を始めている段階ではあるが、早くも明確な導入効果が得られているという帆風。今後は、Web受注だけでなく、オフラインで受注するジョブについても、PressReadyの運用フローに組み込み、デジタル印刷工程全体の効率化を進めていく考えだ。
「営業経由、あるいは店舗窓口で受注するジョブは、お客さまのデータが不完全なケースも多いため、現状、本社で人の目によるデータチェックを行なってからPDF化し、デジタル印刷のサーバーに入れる形をとっているのですが、これらのジョブも、ファイル名をルールに則って確実にリネームすれば、PressReadyを通すことができると思います。人手による入力を挟むとエラーのリスクが出てくるので、自動リネームツールなどを使ってミスをなくせば、すべてのデジタル印刷ジョブをPressReady経由で流すことが可能になるでしょう。ぜひ実現して、デジタル印刷の生産性をさらに高めていきたいですね」(橋田次長)
また、PressReadyと基幹システムとの連携フローの構築も進行中だ。入稿から印刷までのタッチポイントを最小化し、リードタイムのさらなる短縮を目指す。
「デジタル印刷の部門内に関しては、理想的なフローがかなりのレベルまでつくれるという手応えは感じています。特定のサイズ・紙種のオーダーが入ったときに自動で出力できるところまでは検証できているので、あとは基幹システムが書き出したCSVデータをPressReadyで受け取る環境が構築できれば、次の段階に進めると思います。CSVを書き出すときに、言葉や項目などを、PressReadyやデジタル印刷機と互換性がとれるようルール付けすれば、オーダーが入った瞬間に自動でジョブが流れる仕組みが実現できるのではないかと。将来的には、基幹システムの受注情報をもとにPressReady上で配送の自動振り分けも行ない、後工程まで含めた効率化を図れればと考えています」(森川課長)
導入当初の「面付けを中心としたプリプレス作業の効率化」という狙いは、受注から配送までの工程全体を見据えた自動化の取り組みへと発展している。橋田次長は最後に、「PressReadyを運用しながらさまざまな機能を知り、想像以上に多くのメリットが得られることがわかってきた。今後も、FFGSさんにアドバイスをいただきながら、より効果的な活用方法を見出していきたい」と期待を込めた。
2025.09.04
◆モリサワ フォントの意識調査を実施 働く男女の約半数がシチュエーションによってフォントを使い分け、 プレゼン資料、報告書、謝罪文などビジネスシーンで選ばれるフォントとは
株式会社モリサワ(代表取締役社長:森澤彰彦 本社:大阪市浪速区敷津東2-6-25、Tel:06-6649-2151 代表、以下モリサワ)は、フォントを日常的に使用していると考えられる20〜50代の働く男女500名を対象に、このほど「フォントに関する意識調査」を実施した。約半数である45%がシチュエーションによってフォントを使い分けていると回答を得たほか、各シチュエーションで適切だと感じるフォントなどについても調査した。
モリサワは「大阪・関西万博PRブロンズパートナー」として協賛しており、これを記念して開設した大阪・関西万博特設サイトを公開中であるが、その中で、フォントを使ってデジタルスタンプを作成できる「フォント de スタンプ」などのフォントを使ったコンテンツを公開している。同調査はこれらの活動の一環で実施したもので、デザインなどの専門的な職種に限定しない働く男女を対象とし、フォントをツールやシチュエーションによって変えているかや、好みのフォントが決まっているかなどについて調査した。
■フォントにこだわりがあるか、ツールによって使い分けているか
フォントにこだわりや気に入っているフォントがあるか聞いたところ、「ある(16.0%)」、「どちらかといえばある(26.6%)」と回答した人を合わせて4割以上の人がフォントにこだわりを持っていることがわかった。
また、メールやSNS、仕事で使うツールなどにおいて、デフォルトのフォントから自分好みのフォントに変えているか調査したところ、「基本変えている(18.0%)」、「ものによるが変えている(29.2%)」と、半数近くの人が自分好みのフォントにカスタマイズしていることがわかった。
フォントを自分好みのものに変えている人にその理由を聞いたところ、「自分好みのフォントの方が見やすいから(66.5%)」、「好みのフォントがあるから(33.9%)」、「変えたフォントの方が適していると思うから(26.3%)」が上位となる結果となった。


■シチュエーションによってフォントを使い分けているか、各シチュエーションで適切だと感じるフォントは
プレゼン資料、謝罪文など、さまざまなシチュエーションに応じてフォントを使い分けているのかも調査した。その結果、「使い分けている(20.2%)」、「どちらかといえば使い分けている(24.8%)」を合わせて45%と、半数近くの人が状況に応じてフォントを使い分けていると回答した。年代別では、フォントを使い分けている人は20代で47.2%、30代で51.2%、40代で38.4%、50代で43.2%でした。比較的若年層の方が、フォントを使い分けている人が多い傾向にあることがわかった。


また、実際にどのフォントを使うのが適切だと思うかシチュエーション別で回答してもらったところ「謝罪文書」「ビジネスメール」「プレゼン資料・企画書・報告書」「社内報」「財務資料」といったビジネスシーンでは「明朝体」に最も多く票が集まった。ビジネスシーン以外の「LINEなどSNS」「TVのテロップ」では、「明朝体」のほか「ゴシック体」「丸ゴシック体」「UD書体」「デザイン書体」「装飾書体」「手書き書体」などにも票が分かれる結果になった。また「看板・チラシ・推し活のうちわ等祭事・催し事関連」においては「デザイン書体(33.0%)」「丸ゴシック体(30.6%)」「YouTubeなど動画コンテンツ」においては「手書き書体(38.8%)」「装飾書体(35.8%)」など、比較的ポップな印象のフォントが適切だと感じる人が多い傾向にあることがわかった。


さらに、文章とフォントが合っていないなど、フォントに対して違和感を覚えたことはあるかも調査をした。「あてはまるものはない」と回答したのは67.2%で、全体の32.8%、つまり約3人に1人は、違和感を覚えたことがあるようである。違和感を覚えたことがあるシチュエーションについて調査したところ、1位は「ビジネスメール(36.0%)」、次いで「謝罪文書(32.3%)」、「プレゼン資料・企画書・報告書(24.4%)」という結果となった。どんな違和感を覚えたのか具体的に聞くと、「ビジネスのメールにも関わらず遊びに使用するようなフォントで誠実さが伝わらない(神奈川県・44歳女性)」、「謝罪文でポップな文字が使われており誠意が伝わらなかった(青森県・38歳男性)」などの声が寄せられた。
■好きなフォント(男女別・年代別)
好きなフォントの分類について聞いたところ、最も多かったのは「明朝体(35.2%)」で、2位は「ゴシック体(18.8%)」、3位は「手書き書体(14.4%)」だった。「明朝体」が好きな理由としては「最も見慣れているから」「一番見やすく無難」「上品で誠実なイメージがあるから」といった声が寄せられた。「ゴシック体」は「シンプルでどこでも使える」「見やすく誰でも読みやすい」「かたすぎず、砕けすぎていないから」、「手書き書体」は「可愛らしいが読みやすい」「アナログで書いたような温かみがあるから」「温かみと愛嬌があり柔らかい印象を受けるから」との声が集まった。
男女別でみると上位3位のランキングは全体と同じだったが、4位は男性では「筆書体(11.2%)」、女性は「丸ゴシック体(12.8%)」となった。年代別では、1位は「明朝体」、2位は20代・30代が「ゴシック体(20代:25.6%、30代:24.8%)」、40代が「手書き書体(16.0%)」、50代が「UD書体(17.6%)」と年代によって好みが分かれる結果となった。


■「フォント de スタンプ」で使えるフォントの中で最も知名度が高いのは
モリサワの大阪・関西万博特設サイトでは、フォントを選んで作れる!「フォント de スタンプ」を展開しており、大阪・関西万博モチーフのデザインを含むフレーム(台紙)とモリサワの12種類のフォントを使って、自身の好きな言葉や名前を入力したオリジナルデジタルスタンプ(スタンプ形式のデジタル画像)を作成、ダウンロードすることができる。今回の調査では、スタンプで使用できるフォントの中から一部のフォントについて、フォント名を記述式で回答。その中で最も正答率が高かったのは推し活うちわの文字などに人気の「勘亭流」だった。この機会にぜひフォントの名前を覚えて、勘亭流など12種類のフォントを使ったオリジナルデジタルスタンプを作るよう、同社は促している。
フォントを選んで作れる!「フォント de スタンプ」
https://fontstamp.morisawa.co.jp/stamp/

■️フォントの知識について
「BIZ UDゴシック/BIZ UD Pゴシック」など、フォントには「P」がついているものとそうでないものがある。Pなしのフォントは等幅フォントで、かな・漢字は全角、英数は半角の等幅で表示されますが、P付のフォントは“プロポーショナルフォント”と言い、英数やかなの文字幅が文字の形によって異なる。この違いを知っているか聞いたところ、「知っている(3.6%)」と回答した人は1割にも満たない結果となった。「なんとなく使い分けているが、違いはよく知らない(33.2%)」は約3割いました。フォント自体の存在を知っている人は一定数いるものの、フォント名の認知度と同じように、フォントに関する専門的な知識は大多数の人が持っていないことがわかった。


モリサワでは、フォントや文字について気軽に学べるよう、大阪・関西万博特設サイトにおいて、クイズ王伊沢拓司氏が率いる知的エンタメ集団「QuizKnock」とのコラボレーションしたクイズコンテンツを公開している。「QuizKnock」が制作したクイズを通して、楽しく学び「フォントマスター」に挑戦してみることを進めている。明日からフォントの見方や選び方が変わるかも知れないかも。
「QuizKnockのフォント魅力発見!」目指せ全問正解!みんなで挑戦しよう!
https://fontstamp.morisawa.co.jp/quiz/
調査概要
・調査テーマ:フォントに関する意識調査
・調査方法:WEBアンケート調査
・調査対象者:全国の20~50代の働く男女 計500名
・調査期間:2025年8月20日~22日
・調査主体:株式会社モリサワ
・調査機関:株式会社ネオマーケティング
※今回の結果は、調査対象における年代別・男女別の回答傾向を示したもので、すべてに当てはまるものではない。
モリサワでは、「フォント de スタンプ」で作成したデジタルスタンプが、本物のハンコになって届く「万博記念!フォントが選べるオリジナルハンコプレゼント」キャンペーンも実施中である。ハンコのハンドル部分は、大阪・関西万博の公式キャラクターミャクミャクのデザインとなっており、世界に一つだけのオリジナル万博グッズになるかもしれない。
「万博記念!フォントが選べるオリジナルハンコプレゼント」キャンペーン
https://fontstamp.morisawa.co.jp/campaign/
モリサワと大阪・関西万博について

モリサワは「大阪・関西万博PRブロンズパートナー」として協賛し、大阪・関西万博の会場サインやアプリなどで使用するための各種フォントも提供している。また、「大阪ヘルスケアパビリオン Nest for Reborn」のサポーターとして、展示ディスプレイや平面サインなどで使用されるフォントを提供しているほか、その他のパビリオンでも各種フォントが採用されている。
モリサワについて
株式会社モリサワは、「文字を通じて社会に貢献する」を社是に研究・開発を続けているフォントメーカー。Windows 10以降に搭載されているBIZ UDフォントやUDデジタル教科書体など、より多くの人にとって読みやすく設計されたUDフォントも開発している。2,000書体以上が使えるフォントサブスクリプションサービスMorisawa FontsやUDフォント60書体が使えるMORISAWA BIZ+のほか、機器やアプリケーションへの組込みフォントやWebフォントなど、利用環境に合わせたさまざまなフォントサービスを提供している。
モリサワのUDフォントについて
モリサワのUDフォントは、「文字のかたちがわかりやすいこと」「文章が読みやすいこと」「読み間違えにくいこと」をコンセプトに開発されている。具体的には、濁点や半濁点を大きくして、区別をつけやすくしているほか、シルエットの似た文字を判別しやすくするために、はなれを明確にするなどの工夫をしている。第三者機関と共同で可視性・可読性に関する比較研究報告も実施している。
●同件に関する問い合わせ先
株式会社モリサワ EXPO2025推進室
E-mail:EXPO2025@morisawa.co.jp
X(旧Twitter):@Morisawa_JP
Facebook:@MorisawaJapan
※記載されている内容は、予告なく変更する場合がある。
※記載されている会社名・商品名は、それぞれ各社の登録商標または商標である。
2025.09.03
◆サイバーテック Web CMS利用者向けオウンドメディア開設! WordPressの活用をサポートする「WordPress通信」を開設
ITで企業のDX対応をサポートする株式会社サイバーテック(代表取締役社長:橋元 賢次、本社:東京都渋谷区、以下 サイバーテック)は、全世界で一番利用されているWeb CMS「WordPress」に関するオウンドメディア「WordPress通信」を2025年9月1日に開設した。
同社は、かねてより実施している「マニュアルDX」事業とともに、CMSの新規導入や移行をはじめ、サーバーを含めたWebサイト運用やWebマーケティング支援まで、企業のWebサイトをフルサポートする「Webソリューション」事業を実施している。今回の「WordPress通信」において、手軽に扱うことができるWeb CMS「WordPress」を活用したWebサイトを公開、あるいは運用を実施しているWeb担当者の皆様に有益な情報を提供できることを目指したオウンドメディアとして「WordPress通信」を開設した。
WordPressに関しては、新バージョンの情報やセキュリティアラート、プラグインなどの情報はいち早く英語圏でアナウンスされているが、サイバーテックは英語圏であるフィリピン セブ島に自社オフショア拠点を有しており、常にWordPressの最新情報を入手することが可能であることから、会員登録したユーザーに対して、WordPressに関するスピーディな情報提供を実施することが可能である。(会員登録は無料)
サイバーテックは、WordPressを活用している多くの日系企業の皆様をサポートできるよう、利用価値の高いオウンドメディアとして、今回リリースした「WordPress通信」を展開していく。


■「WordPress通信」特長
【脆弱性などのセキュリティに関する情報をいち早くGetしたい!】
↓
◎メールでのご案内:WordPressに関する最新情報は、メールで定期的に配信!
メールアドレスなどの情報を登録していただくことで、WordPressに関する最新情報や新着コンテンツを定期的にメールでお知らせいたします。通常利用であれば、費用はもちろん無料です。
【有効なプラグインをもっと知りたい・プラグインの設定がうまくできない!】
↓
◎検証済コンテンツ:エンジニアが実際に行った操作や設定情報のみを公開!
プラグインの設定など、エンジニアが実際に操作や設定を行った内容のみを掲載しているため、釣りコンテンツなどはありません。実操作に基づいた内容のため、掲載情報は安心して活用いただけます。
【豊富な情報は英語圏にあるのは分かっているけれども、手出しできない!】
↓
◎英語圏のセブ島:技術情報の中心は英語圏。いち早く情報取得~和訳済のコンテンツ!
ITに関する情報は英語圏が中心ですが、WordPressも同様です。当社は公用語が英語であるフィリピンセブ島の自社オフショア拠点で日々リサーチを行っており、英語圏の最新情報をスピーディに取得後、日本語でお届けします。
■「WordPress通信」紹介ページ
WordPressを活用する情報サイト「WordPress通信」は以下となります。
URL: https://wordpress.cybertech.co.jp/
<同件に関する問い合わせ先>
株式会社サイバーテック 管理部
広報担当:薮田
〒150-0044 東京都渋谷区道玄坂1-20-1 Osawa Bldg.5階
TEL: 03-5457-1770
FAX: 03-5457-1772
URL: https://www.cybertech.co.jp/
2025.08.28
◆モリサワ QuizKnock×モリサワのフォントクイズを大阪・関西万博特設サイトにて公開!全問正解でフォントマスターを目指そう
株式会社モリサワ(代表取締役社長:森澤彰彦 本社:大阪市浪速区敷津東2-6-25、Tel:06-6649-2151 代表、以下モリサワ)は、2025年日本国際博覧会(以下、大阪・関西万博)の「大阪・関西万博PRブロンズパートナー」として協賛していることを記念し開設した大阪・関西万博特設サイトにおいて、株式会社baton(代表取締役:衣川洋佑 東京都品川区)が運営するQuizKnockとのコラボレーションによるクイズページを、このほど、新たに公開した。

今回公開したクイズページは、「QuizKnockのフォント魅力発見! 目指せ全問正解!みんなで挑戦しよう!」と題し、フォントや文字にまつわるクイズを楽しむことができる。 Webサイトや本、新聞や雑誌の記事、動画の字幕、案内標識など日常のさまざまな場面でフォントを見たり使ったりしている中で、フォントの特徴や使い分けについて、クイズ王 伊沢拓司氏が率いる知的エンタメ集団「QuizKnock」が制作したクイズを通して、楽しく学べる内容になっている。クイズは全部で10問、正答率によって、「フォントマスター」「フォント上級者」などにレベル分けされる仕組みになっており、楽しみながらフォントをマスターできる。同社では全問正解に挑戦することを促しているが、それによって、明日からフォントの見方や選び方が変わるかもしれない。
「QuizKnockのフォント魅力発見!」目指せ全問正解!みんなで挑戦しよう!
https://fontstamp.morisawa.co.jp/quiz/
また、モリサワの大阪・関西万博特設サイトは、「フォントの世界へようこそ クイズで学び、スタンプで遊ぼう」と題して、文字の力で大阪・関西万博を盛り上げる、さまざまなコンテンツを掲載している。フォントを選んで作れる!「フォント de スタンプ」では、大阪・関西万博モチーフのデザインを含むフレーム(台紙)とモリサワのフォントを使って、自分の好きな言葉や名前を入力したオリジナルデジタルスタンプ(スタンプ形式のデジタル画像)を作成、ダウンロードすることができる。ダウンロードしたデジタルスタンプは、電子印鑑として使うのはもちろん、SNSのアイコンや写真、メッセージカードに加工するなど自由に利用することが可能である。クイズに登場する一部のフォントも選択することができので、この機会にフォントを変えることで言葉の印象が変わる楽しさを体験してみることを薦めている。
モリサワの大阪・関西万博特設サイト https://fontstamp.morisawa.co.jp/

また、作成したデジタルスタンプが、本物のハンコになって届く「万博記念!フォントが選べるオリジナルハンコプレゼント」キャンペーンも実施中。ハンコのハンドル部分は、大阪・関西万博の公式キャラクターミャクミャクのデザインとなっており、世界に一つだけのオリジナル万博グッズになるかもしれない。
「万博記念!フォントが選べるオリジナルハンコプレゼント」キャンペーン
https://fontstamp.morisawa.co.jp/campaign/

QuizKnockについて
QuizKnock(クイズノック)は、クイズ王・伊沢拓司が中心となって運営している、エンタメと知を融合させたメディアである。「楽しいから始まる学び」をコンセプトに、何かを「知る」きっかけとなるような記事や動画を毎日発信中。YouTubeチャンネル登録者数は250万人を突破(2025年8月時点)。
モリサワと大阪・関西万博について
モリサワは「大阪・関西万博PRブロンズパートナー」として協賛し、大阪・関西万博の会場サインやアプリなどで使用するための各種フォントも提供している。また、「大阪ヘルスケアパビリオン Nest for Reborn」のサポーターとして、展示ディスプレイや平面サインなどで使用されるフォントを提供しているほか、その他のパビリオンでも各種フォントが採用されている。
モリサワについて
株式会社モリサワは、「文字を通じて社会に貢献する」を社是に研究・開発を続けているフォントメーカーです。Windows 10以降に搭載されているBIZ UDフォントやUDデジタル教科書体など、より多くの人にとって読みやすく設計されたUDフォントも開発している。2,000書体以上が使えるフォントサブスクリプションサービスMorisawa FontsやUDフォント60書体が使えるMORISAWA BIZ+のほか、機器やアプリケーションへの組込みフォントやWebフォントなど、利用環境に合わせたさまざまなフォントサービスを提供している。
モリサワのUDフォントについて
モリサワのUDフォントは、「文字のかたちがわかりやすいこと」「文章が読みやすいこと」「読み間違えにくいこと」をコンセプトに開発されている。具体的には、濁点や半濁点を大きくして、区別をつけやすくしているほか、シルエットの似た文字を判別しやすくするために、はなれを明確にするなどの工夫をしている。第三者機関と共同で可視性・可読性に関する比較研究報告も実施している。
●同件に関する問い合わせ
株式会社モリサワ EXPO2025推進室
E-mail:EXPO2025@morisawa.co.jp
X(旧Twitter):@Morisawa_JP
Facebook:@MorisawaJapan
※記載されている内容は、予告なく変更する場合がある。
※記載されている会社名・商品名は、それぞれ各社の登録商標または商標である。
2025.08.20
◆モリサワ 総合モビリティカンパニー Hondaのコーポレートフォント 「Honda Global Font」ファミリーを開発
株式会社モリサワ(代表取締役社長:森澤彰彦 本社:大阪市浪速区敷津東2-6-25、Tel:06-6649-2151 代表、以下モリサワ)は、本田技研工業株式会社(取締役代表執行役社長:三部敏宏 本社:東京都港区、以下Honda)のコーポレートフォント「Honda Global Font」ファミリーをこのほど開発した。

Hondaは、幅広いモビリティやサービスを世界中のユーザーに届けしている総合モビリティカンパニーである。100年に1度ともいわれる大きな変革期を迎えているなか、2001年に策定されたグローバルブランドスローガン「The Power of Dreams」を2023年に再定義し、改めて「Hondaのブランドマネジメントの起点」と位置付けた。夢のある商品・サービスをはじめとしたあらゆる企業活動を通して、この再定義に込めた想いを体現していくことで、よりHondaらしさを際立たせ、存在を期待される企業であり続けることを目指している。
そして、このグローバルブランドスローガンを起点としたブランディングの一環としてコーポレートフォントの策定が検討され、多数のオリジナルフォント開発実績があるモリサワが、「Honda Global Font」ファミリーを開発・提供した。「Honda Global Font」ファミリーの活用によって、Hondaブランドの発信の一貫性を高めるとともに、社内ブランディング意識の向上などが期待されている。

今回開発した「Honda Global Font」ファミリーは、欧文フォントの「Honda Global Font EN」と和文フォントの「Honda Global Font JP」、そして長体幅にしたUIフォント。Hondaのブランドデザインを手掛けるブランド・コミュニケーションセンターのチームと、モリサワのプロジェクトメンバーが、両社の垣根を越えてアイデアを交わし合い、開発が進められた。
同フォントは、Hondaの人中心思想に基づいて、モビリティに求められる瞬間認知等の機能性を前提に、一人ひとりの強い意思を想起させるフォントとしてデザインされた。

欧文フォントのHonda Global Font ENは、モリサワの「Clarimo UD PE」をベースにカスタマイズしたサンセリフ体である。大きめの字面やオープンな開口部の処理によって、走行中での文字の瞬間的な認知のしやすさに配慮している。また、安定感のある凛とした骨格と、勢いのある筆の運び、末端まで意識が通った丁寧な所作によって先進的かつこだわりを感じるモダンでクラフテッドな印象を作り出している。
そして、和文フォントのHonda Global Font JPは、モリサワの「あおとゴシック」をベースとしながら、有限会社字游工房の書体設計士 鳥海修氏が監修に携わり開発したゴシック体である。欧文と同じく視認性などの機能面に配慮しながらも、かなの横画に右上がりの傾斜を持たせることで、和文ならではの自然なリズムを表現している。ストロークの抑揚と骨格には筆のニュアンスを取り入れて、一文字ずつに豊かな表情と引き締まった印象を持たせたフォントとしている。
完成した「Honda Global Font」ファミリーは現在、社内文書をはじめ名刺、封筒といったビジネスツールなどHonda社内におけるコミュニケーション領域で活用されている。今後は、さまざまなブランドコミュニケーションを通じて、対外発信でも標準フォントとして使用されるほか、製品のディスプレイやメーター、カタログなどにも順次搭載・使用され、運用が段階的に拡大する予定である。
モリサワについて
株式会社モリサワは、「文字を通じて社会に貢献する」を社是に研究・開発を続けているフォントメーカーである。Windows 10以降に搭載されているBIZ UDフォントやUDデジタル教科書体など、より多くの人にとって読みやすく設計されたUDフォントなどを開発している。2,000書体以上が使えるフォントサブスクリプションサービスMorisawa FontsやUDフォント60書体が使えるMORISAWA BIZ+のほか、機器やアプリケーションへの組込みフォントやWebフォントなど、利用環境に合わせたさまざまなフォントサービスを提供している。また、コーポレートフォントや製品サービス向けの専用フォントなど包括的な利用の提案も行っている。
その他の採用事例は以下より
https://www.morisawa.co.jp/products/fonts/original-font/
●同件に関する問い合わせ
株式会社モリサワ エンタプライズ営業部
E-mail:enterprise-sales@morisawa.co.jp
X(旧Twitter):@Morisawa_JP
Facebook:@MorisawaJapan
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